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【Vol.0046】僕秩ヨシナガの「ネットの今。」(僕秩プレミアム、日常日記、冒頭質問コーナー)
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【Vol.0046】僕秩ヨシナガの「ネットの今。」(僕秩プレミアム、日常日記、冒頭質問コーナー)

2012-09-04 07:00
    ▼第46号【Vol.0046】
    ----------

    9月の第1回発行です。
    先日、人気サイト虚構新聞のUKさんインタビューを終えました。
    近くインタビューが配信できると思いますのでお待ちください!

    今回は、久しぶりに冒頭質問からスタートです。

    ======================================================================
    ■■■ 冒頭質問コーナー(質問 60) ■■■

    KoboでDLしてコラム読ませていただきました。

    さて、私は熊本放送というローカル放送局に勤めていますが、ローカルラジオ、テレビの間にネットを入れて今後、新しい生き残りの道があるでしょうか。

    それから、もし、よければ、radikoについてのご感想、お考えあればお聞かせください。よろしくお願い致します。

    参考:熊本放送
    http://rkk.jp/


    □□□ 答え 60 □□□

    放送局にお勤めの方から頂いたご質問です。ありがとうございます。
    少し長くなりますが、思っていることを回答させて頂きます。


    >新しい生き残りの道があるでしょうか。
    というご質問自体が、現場で感じていらっしゃる「このままでは生き残れない」可能性を示唆しているようですが、僕の感じている範囲でお答えさせて頂きますね。

    現在は「都会」と呼ばれる土地になればなるほど、ネットの普及&依存率が高く、テレビやラジオを所有すらしない世代が増えているようです。当然マスメディアの力は市民に利きにくくなってきていますし、数字(視聴率・聴取率)自体も下がっていくことと思います。これは間違いなく時代のトレンドとして存在します。

    普通の会社員の24時間を考えてみると、

    ・起床・食事…1時間
    ・通勤…1時間
    ・勤務(昼休み、残業含む)
     9時出社、夜9時まで残業の場合…12時間
    ・通勤…1時間
    ・夕食…1時間
    ・風呂…30分
    ・睡眠…7時間

    上記は、そこまで極端な生活ではないと思いますが、一日になんと30分しか空きがありません。この余暇時間をいかに奪い合うかで、古くから各メディアは勝負していたわけですが、スマホを中心とした普段から身に着けて3秒以内に起動できる自由なネットがはびこってしまうことで、どうしてもテレビラジオに時間を消費してくれるユーザーが減ることは、今後も避けがたいでしょう。

    しかし、だからと言って「ネットは順風満帆」というわけでもありません。一口にネットと言っても、おびただしい数のサービスがあり、その分散具合はテレビやラジオの局数の分散具合をはるかに凌駕します。

    例えば、ここ3年間、絶対的な普及と地位を誇ったように見えるTwitterでさえ、まもなく徐々にサービスとして苦しい状況に変化していくのが見られるのではないかと思います。スタートからわずか6年ですが、とにかくネットはサイクルが早く、長期間安定した組織を保つのは至難の技です。


    ここで当初のご質問に戻ります。

    >ローカルラジオ、テレビの間にネットを入れて今後、新しい生き残りの道があるでしょうか。

    との事ですが、ローカルの情報やニュースは、絶対に地元の方々に必要なものです。今後も、半永久的に無くなる事はなく、機能し続けるだろうと思います。そういう意味では「生き残る」と言えるでしょう。
    しかし、20年前のように「メディアに絶大な影響力があり、お金も儲かり、規模もでかい」という意味で放送局が「生き残る」という単語を使っていらっしゃるのであれば、残念ながらその状態に戻ることは永遠に無いのではないかと感じます。

    人類の歴史上、わずかな数のマスメディアが情報発信を支配できた時代は、既に終わってしまったように感じます。既に誰でも情報発信が出来る時代が来ている以上、これが後戻りすることは無いでしょう。


    また、「ラジオ、テレビの間にネットを入れて」という部分ですが、テレビとネットの愛称は、そこまで良くないもののように思えます。視聴者数が多過ぎるため、双方向になりにくく、視聴者にも参加者感が少ないためです。
    また、徐々に広まりつつあるhulu(http://www.hulu.jp/)のような番組配信サービスはテレビとネットの融合であるようにも見えますが、放送局さんの立場からすれば、完全にユーザーを食い合う競合となって苦しいように思います。

    一方、FAX投書文化を持つラジオは、ネットの親和性は抜群に高いと感じます。事実、ラジオDJさんとツイッターの愛称は非常によく、お便り数の増加や番組活性化につながっていることと思います。しかしその投書の活性化が、番組やラジオ自体のユーザー層の引き上げに繋がるかといえば、それも難しいことのように感じます。

    結論として、極論になりますが

    「全てのメディアはマスではなく、中規模なものになっていく」

    時代が来てしまったのではないでしょうか。

    今までのように5つのチャンネルに1億人が集中するのではなく、1万のチャンネルに10000人づつが付いて、合計1億人という状態。有料メルマガもその流れで勢いがあるといえるメディアです。

    もしかすると、僕の全く思いも寄らない視点から「マスメディアの復興」もあるのかもしれないですが、そもそも「人間の多様性は5つのチャンネルで分けられるようなものではなかった」という現実が正解なのかな、と思っています。


    radikoについては、実は1~2度しか利用したことが無いのですが、今ラジオ機器を持っている人はどんどん少なくなっているので(私も持っていません)、ユーザーの裾野を復活させたという意味では素晴らしいサービスだと思います。

    しかし今後、今よりも多くの人が聞くようになるか?と、考えると、それは厳しいのかもしれません。今の学生は、自宅に友達を呼んで新しく気の聞いたBGMをかけたい時、ラジオではなくニコニコ動画で「BGM」と検索してルームミュージックをかけます。新譜はYoutubeで聞いていますし、ラジオの持っていたいろいろな役割は、ネットサービスに分散してしまっているように感じます。


    しかし、途中書いたように、ローカルの情報やニュースは、絶対に地元の方々に必要なものです。今後も永遠に残り、多くの人に笑顔を与えたり、災害時には救ったりするのだと思います。

    今後、会社の規模が縮小するような展開が起きたときは、もしかすると社員の方々の

    「自分はそもそも何のために放送局に入ったのか?」

     →視聴者を喜ばせたかった?
     →大きな影響力や尊敬が欲しかった?
     →お給料が高かった?

    というような本質の部分が見直されることになり、離れる人と残る人が出てくるのかもしれませんね。

    長文になってしまったうえ、「こうすれば地方放送局は安泰です」というような解決策をご提示できるわけでもなく申し訳ありませんが、ずっとネットを利用し続けている僕としては、ローカルなマスメディアについて、この回答ように考えているのが本音であります。


    ======================================================================


    とういうことで、今号の冒頭質問でした。(長い!)
    それでは本編です!


    ※WEBサイトやツイッターでは書くことのできない「質問」にも基本的に
    は全てお答えしたいと思いますので、ご意見ご感想も絶賛受付中です!

    ・Twitter: http://twitter.com/dfnt
    ・Mail: mag@dfnt.net
    (メールが確実です!)
                                  2012/09/03
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                       僕秩ヨシナガの「ネットの今。」
       ~ゆるいけどディープな「ツイッターやブログに書かない話」~

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    今週の目次

    0.冒頭質問コーナー
    1.僕秩プレミアム!(ゲストライター)
    2.ヨシナガのゆるい日常日記
    3.あとがき

    ※このメルマガは横幅35字(下線の幅)で読むことを前提に製作しています!
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    1.僕秩プレミアム!(ゲストライター)

    僕秩プレミアムでは携帯電話公式サイトの時代からゲストライターのHIIさん(@HII_Z)をお迎えしています。合わせてお楽しみ下さい。

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    ●ドラクエ賭博と「悪い事に聞こえる力」  (Writer:HII)

    先日、「ドラゴンクエスト10の中で賭博が行われている」という報道がありました。

    ・「ドラクエ10」揺るがす重大課題 基本機能を賭博に使うプレーヤー
    http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK2801Y_Y2A820C1000000/

    日経新聞に紹介され、ネットのまとめサイトなどで紹介され、テレビニュースにもなりました。この件により、発売元であるスクウェアエニックスの株価が急落しています。
     
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