物事は登場するファクターが増えるほど複雑になります。
そしてそのシナリオも倍々ゲームで多様化します。
ここがマーケットの思う壺なのではないかと考えることはしばしば。
複雑にした連立方程式の解を求めるよりは、単純な図式での思考の方が間違いは少ないでしょう。
だから、市場関係者やマスコミが提示する複雑なシナリオから枝葉を取り除くことも必要でしょう。
得てしてマーケットは単純なファクターでしか動けないもの
マーケットを覆っている手品の幕を明けて見れば少しはスッキリするのかも知れません。
そうでないとGDPが市場予想よりも悪化して着地したから円高なんて愚かなシナリオが幅を利かせることになります。
現状の登場人物は・・・。
(1)米国の金融緩和の早期縮小の有無
(2)日本の消費税増税の実施の有無
(3)欧州景気の軟調
(4)中国の景気後退懸念とシャドーバンクの行方
(5)新興国経済の不振
5つもあるからアチコチ迷います。しかし欧州景気の軟調や中国の景気後退は既知のこと。なんど言われても蒸し返しにしかなりません。そして新興国経済のインパクトは所詮刺身のツマ。これがデフォルメされても長続きはしません。ならば大きな課題とされているものは米国の金融緩和縮小の時期と日本の消費増税の有無。
(ただしどちらも真実の論点ではない気もしますが・・)。
このシナリオを考えるために、右往左往というのが現状。たった2つでも要素が大きいので結構難解な解。しかし枝葉を取り除いた幹だけを見れば・・・。日本の景気を悪くする方向の増税をマーケットが望むのかどうか。世界の市場に影響のあるドルの増刷を減らすことが出来るのかどうか。あるいは、依然としてリーマンショック並みの相場動乱を望むものに分があるのかどうか。この論点から行けば、リーマンショック後の世界経済の復活=アメリカ経済の堅調が望まれない訳はありません。枝葉の視点でなければそうなる筈。
「夏にご用心」
夏は株価の脇を甘くするわご用心
為替が株価の裾をくすぐるのよご用心
それでも相場から離れなれない
悩ましげな悩ましげな円高くれば
誰かが不意に売り付けするかも
あぶないあぶない
夏は本当にご用心
春の高値のあとが
眩しく見える夏の後場
夏は危険な相場みたくなるわご用心
板がくちびる寄せてささやくのよご用心
それでも相場などやめられない
キラキラしたキラキラした値動きの下
素敵な株に誘惑されそう
あぶないあぶない
夏は本当にご用心
熟れた株価の化粧
こぼれて落ちる夏の後場
こんな替え歌が出来てしまうようでは、マーケット展開は悪いに決まっていますが・・・。
個別ではウォーターダイレクト(2588)に注目。
富士山の水を取り扱って業績は伸長。渇水猛暑関連ながら株価は軟調。あるいはインテリックス(8940)。首都圏での中古マンションの再生販売が中核。業績は復調で業容は拡大基調。地方展開にも期待感だが株価は軟調でPBRは1倍割れ。リバウンドに期待したいところ。動きの良いミルボン(4919)も動兆でしょうか。