女の子はよく気分を変えるために着る服の系統を変えたりしますよね。でもそれって本当に効果があるの? と思う方も多いのではないでしょうか。
でも本当に自分を変えることができるかもしれませんよ。
本当に身なりは人を変えるのか?
1971年8月14日から1971年8月20日までアメリカ・スタンフォード大学心理学部で、心理学者フィリップ・ジンバルドー 氏の指導の下に、刑務所を舞台にして普通の人が特殊な肩書きや地位を与えられると、その役割に合わせて行動してしまう事を証明しようとした実験が行われました。
参加した人は新聞広告で募集した一般人です。
実験の経過
時間が経つに連れて看守役は誰かに指示されるわけでもなく、自ら囚人役に罰則を与え始めました。
反抗した囚人の主犯格は、独房へ見立てた倉庫へ監禁し、その囚人役のグループにはバケツへ排便するように強制され、耐えかねた囚人役の一人は実験の中止を求めましたが、ジンバルドーはリアリティを追求し「仮釈放の審査」を囚人役に受けさせ、そのまま実験は継続されたそうです。
実験の中止
ジンバルドー氏は実際の監獄でカウンセリングをしている牧師に、監獄実験の囚人役を診てもらい、監獄実験と実際の監獄を比較させました。
牧師は監獄へいれられた囚人の初期症状と全く同じで、実験にしては出来すぎていると非難したそうです。
実験結果
権力への服従
強い権力を与えられた人間と力を持たない人間が、狭い空間で常に一緒にいると、次第に理性の歯止めが利かなくなり、暴走してしまう。
非個人化
しかも、元々の性格とは関係なく、役割を与えられただけでそのような状態に陥ってしまう。
『星の王子さま』での出来事
星の王子さまでもこんな一コマがあります。
そこでその天文学者は、国際天文学会議で、星を発見したことを大々的に発表しました。しかし、その天文学者の着ている服が変てこだからといって、だれもその発表を信じませんでした。おとなというのはそういうものなのです。
さいわい、その後、小惑星B612番の評判は取り戻されました。トルコの王さまが、国中のひとびとに、「ヨーロッパ風の服を着なさい、でないと死刑にする」という命令をだしたのです。
そうしてその天文学者は、とても立派な服を着て、1920年に、二回目の発表をしました。すると今度は、世界中のひとがかれの発見を認めたのです。
人に与える印象も大きく変わる
テレビ中継が大統領選挙に初めて持ち込まれてのは、1960年のケネディ対ニクソンのテレビ討論でした。当日のケネディの背広は濃紺、ニクソンの背広はグレー。
当時アメリカの一般家庭のテレビは白黒のため、濃い色の背広ははっきりとしてテレビ写りも良く、頼りがいのある力強い印象を与えたそうです。またケネディのネクタイが赤と青というコントラストがはっきりした濃い色だったため、視聴者はケネディに対して積極的でエネルギッシュな印象を持ったそうです。
1着の服で人は変わることができる
「衣装はそれをまとう者を象徴する」
服で自分を変えることができるのなら、特別な1着を持つのもいいかもしれません。
【参照元:Wikipedia/みんなで訳そう!インターネット版「新訳・星の王子さま」/Put your shoulder to the wheel】