誰もが一度はプレイしたことがあるカードゲームは、ずっと昔から人気のある遊びであり、多くの人々に親しまれてきました。ところが、カードの不規則なパターンを予測できるようになったのは、人類の歴史においてもつい最近のことだ、というのはご存知でしたか?
ここで、カードゲームのパターン予測を成功させた事例をひとつご紹介します。米のマサチューセッツ工科大学(MIT)のとある学生グループが、ブラックジャックというカードゲームにおいてカードカウンティング戦略を生み出し、何度もカジノを打ち負かしたという事件です。当時、同グループは、なんと総計数百万ドルを稼ぎ出したことで、ブラックジャックの知名度が一気に高まりました。
MITの学生グループによると、「予測可能な偶然性」を活かして、連続勝利を実現させたそうです。「予測可能な偶然性」とは、一組のトランプの山札からそれぞれのカードが出る確率はあらかじめ決まっているという原理を使ったもの。次にどのカードが出るか予測できれば、ゲームから「運」の要素を排除して定期的に勝つことができるというわけです。
では、このこととポーカーには関連性はあるのでしょうか。答えはイエスです。そして、ポーカーは運のゲームなのか、スキルのゲームなのかという問いに対する答えは「どちらでもある」となります。なぜなら、ポーカーでは、数学的根拠を考慮せず運に任せてプレイすることもできますし、研究を積み重ねて予測不可能な部分を最小限に抑えることもできるからです。
ポーカーのこうした特徴を知らない人であれば、運が最も重要な要素となるゲームだと思い込んでしまうでしょう。たしかに、ポーカーに運が絡むことは否定できませんが、それが原因で、ポーカーはすべて運次第だと誤解してしまっている人は多いのです。ではここで、1つ目の論点が明らかになったところで、次に、なぜポーカーが運よりもスキルが重要なゲームだと考えている人が一部いるのか、その理由について探っていきましょう。
2011年4月15日、UIGEAによって米国で一時的にポーカーが禁止され、法廷闘争が勃発しました。米国地方裁判所のジャック・ワインスタイン裁判官は、米国対ディクリスティーナの裁判において、「ポーカーはスキルのゲームであり、違法ギャンブル事業法(IGBA)には抵触しない」との判決を下したのです。
Four aces in hand and gambling chips at blackこれは同国のポーカーロビー団体にとって大きな勝利でしたが、問題を完全に解決するには至りませんでした。なぜポーカーは運よりもスキルが重要なゲームなのか、ポーカーの特徴についてさらなる理解を深める必要があるのでしょう。
先程触れましたが、ポーカーの予測不可能性は予想できるものです。カードが場に出されるたびに、他のカードが出る可能性が限定されていきます。一般的に、ブラインドから最も遠いポジションのプレイヤーが有利なのはそのためで、彼らは自分の手番が回ってくるまでに対戦相手の手札に関する情報を集められるからなのです。
それでもまだ経験の浅いプレイヤーは、ポーカーを推測ゲームだと主張するかもしれません。見方によってはその意見も正しいでしょう。他方で、ポーカーを十分に熟知している人であれば、次に出てくるカードは多少なら予測できると理解しているのです。
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