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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2016/05/24
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おはようございます。

今日は『解決!ズバッと』はお休み。
岡田斗司夫が、1995年から2001年に「テレビブロス」誌で連載していた『オタクの迷い道』から、セレクトしてお届けします。

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連載第26回「ついに登場、実物大アニメ美少女人形!」 

 
 この夏のワンフェス(ガレージキット即売会)で、ついに1/1フィギュアが登場。
 禁断の人形・実物大の綾波レイは、もちろん会場中の注目を集めた。

 もうみんな写真を撮りまくっている。
 普通フィギュアの写真撮影は、30センチぐらいに近寄っての接写だ。

 が、実物大レイちゃんは、なぜか皆、カメラを手近の人に預けて、おもむろにレイちゃんの隣に並び、いっしょに撮って貰っている。
 まるでミッキーマウス。
 
 発売は年末、定価は28万円なのだが、もう予約が10件近く入っているらしい。
 すげえ。

 想い起こせば、フィギュアの歴史は、タミヤの1/35人形コンテストから始まった。
 「ドラゴンボール」で超多忙になる前の鳥山明も常連入選者だったのが懐かしい。

 その後ガレージキットが定着し、1/12から1/8が主流となった。
 ラムちゃんなんていう人気キャラの場合は1/4も売り出され、1/2ミンキーモモの企画という噂も流れたことがある。
 いずれどこかが1/1を作る、というのは必然だったのだ。

 だから、今回の1/1レイちゃん、さほど意外ではなかったが、実際に見た時の僕の正直な感想は、「オレにこれをどないせぇっていうねん!?」だった。

 みんなも似たような感覚だったのだろう。
 普通は「いつ発売ですか」とか「予価はいくら位ですか」ときくはずのところを「これ売るんですか?」と訊いている。

 「ホントに売る気なんかおまえ?!」という気持ちのウラには「ホントに買う気なんかオレ?!」「買うてどうするんや、オレ?!」「でも買うてしまうかも・・」という気持ちが見えかくれしている。
 実物大フィギュアかぁ・・。
 また世間はあれこれ言うだろうなぁ。


以上、『オタクの迷い道』よりお届けしました。