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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2016/06/14
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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。

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「どうすれば再出版が実現しますか?」

 私の欲しい商品がことごとく絶版か廃盤になってしまいます。
 この状況を打破したいです。
 書籍等の復刻には どういう苦労があって、いくらぐらいかかるのでしょうか?
 成田亨の『特撮と怪獣』や『発光妖精とモスラ』など、個人的に再出版したい本があるのですが・・・
  
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 2千部ぐらい売れるならば、再出版されるよ。
 復刊ドットコムというサイトがあるから、そこにアクセスして書いてみるといいよ。


■「マーケティング」「編集者の熱意」「著者の熱意」

 『発光妖精とモスラ』や『特撮と怪獣』だったら、周りの人にキャンペーンをすれば、かなり可能性があると思うよ。
 ただ、復刊ドットコムで復刻されたものは3千円から4千円ぐらいする。
 昔、自分が買ってた800円ぐらいでは買えないよ。

 世の中に「それが欲しい!」という人が2千人いれば、商品として成立するんだ。
 あとは編集者の熱意なんだよね。


 本を出版するためには、“マーケティング” “編集者の熱意“ “著者の熱意”
 この3つが揃っている必要があるんだ。

 まず、著者には本を書きたいという思い。
 これが“著者の熱意”ね。
 
 「何部ぐらい売れるだろうか?」という読みが“マーケティング”だ。
 
 質問者の言いたい事は、「私の読みたい本が売ってない」という意味だよね。
 つまり、「どれぐらい売れるならば再出版されるのか?」というマーケティングの部分だけを聞いてるんだ。

 再出版だから“著者の熱意”は、もう必要ない。
 だからこそ一番必要なものは、“編集者の熱意”なんだ。

 販売されるほとんどの本は、売れることを確信していない。
 けど、「この本で勝負したい!」という“編集者の熱意”が入っている。
 だからこそ、"本という商品"プラス“作品”という価値が成立してるんだよ。


■復刊させるために一番必要なのは“編集者の熱意”

 この質問には“編集者の熱い思い”がまったく入ってない。
 だから、こういう質問になる。
 
 自分自身が編集者になる。
 もしくは、復刊ドットコムでバイトする。
 そして、「この本を出したい!」という思いで活動しないと、なかなか動かないと思うね。

 今の質問者は「売れるから、この本を出しませんか」という熱意のない消費者なんだ。
 消費者という楽なポジションでいようという考えが見えるんだよ。

 復刊ドットコムの人がどれを選ぶのかというと、もちろん売れそうな本。
 でも同時に「それは俺も欲しかった」と思うものを優先して出すに決まってる。
 なので質問に対しては、「復刊ドットコムでバイトしてみる」「同じようなビジネスを始めてみる」というのが答えだと思います。

 コメント「確かにやっかいでした。ごめんなさい。」

 質問してきた人が謝ってきたようです(笑)


【まとめ】
 本を復刊させるために、一番必要なものは“編集者の熱意”です。
 出版するために復刊ドットコムで働いてみるのも、いいと思います。
 ちなみに2千部ぐらい売れるなら再出版されます。