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岡田斗司夫の毎日ブロマガ「ロボットの始まり。17歳の美少女:メアリー・シェリー」
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岡田斗司夫の毎日ブロマガ「ロボットの始まり。17歳の美少女:メアリー・シェリー」

2016-10-19 06:00
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2016/10/19
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    おはよう! 岡田斗司夫です。

    今回の話は、美少女がロボットを作った、そんな歴史のヒストリア。
    彼女の名前はメアリー・ゴドウィンといいます。

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    「ロボットの始まり。17歳の美少女:メアリー・シェリー」


     パーシー・シェリーというイギリスの貴族が、19世紀の始めにいました。
     過激な思想家で、オックスフォード大学にいた時のあだ名が「きちがいシェリー」

     パーシー・シェリー君はいとこにフラれ、ヤケで『無神論の必要性』という同人誌を作ります。

     「神様なんて信じなくていいんだ!」。
     そんな同人誌。
     それをオックスフォードで売りまくって、発禁処分になり、退学にまでなってしまいました。

     そしてパーシー・シェリー君は、慰めてくれた友達の妹と思いつきで結婚してしまいます。

     そして次は、カトリックの解放について言い出します。
     イギリスは「イギリス国教会」という特殊な宗教なんで、カトリックじゃないんですよ。

     でも、「みんなでカトリックを信じよう!」ってパンフレットを作り、お尋ね者になってしまう。
     その結果、奥さんのお姉さんと大喧嘩。
     そしてロンドン貴族のゴドウィンさんの所に転がり込みました。

     それが1814年ですね。

     1814年の19世紀のイギリスで何が起こったかというと、産業革命です。
     この世の中のすべてが、どんどん変化していく。
     なにもかもが動く時代なんです。

     『ジョジョの奇妙な冒険』の第一部が19世紀末のロンドンでした。
     
     荒木飛呂彦は19世紀の世界を、
     「都市部に人口が集中している。農民でなく労働者という階級が発生した。
     発明とか、消費者とか、生産とかでどんどん生まれてきた。まさに激動の時代である」
     と書いています。

     そんな1814年。

     パーシー君は、ゴドウィン家の令嬢メアリー・ゴドウィンと恋に落ちます。

     メアリーの肖像画がこの時代にまだ残ってるんですよ。
     つまり、この女の子がどれだけ身分が高かったかわかります。

     メアリーは16歳でした。
     そんな彼女の恋は、お父さんに大反対されます。

     そしてメアリーは、17歳でパーシーとヨーロッパに駆け落ちしてしまいます。
     二人はパリやスイスをうろうろして、ろくでなしと有名な詩人“バイロン男爵”と出会います。

     バイロン男爵は、前年にアナベラって女の人と結婚して、子供がいたのに離婚してました。
     まさにスキャンダルまみれの真っ最中。
     ヨーロッパの鼻つまみものだったんですよね。

     このバイロン卿とパーシー君とメアリーは、あっという間に仲良しになりました。
     そして、スイスのレマン湖のほとりの別荘でひと夏を過ごします。

     当時の最新ニュースは「ボルタの蛙実験」

     貴族はゴシップが好きなんですけど、スポーツも好きで、おまけに科学的な話題も好きだったんです。

     蛙の死体に電気を通すと、足がぴくんと動く。
     ボルタというフランスの科学者が、「これが筋肉が電気で動く証拠だ。人間も実は微弱な電気で動いてるんじゃないか」と言ったんです。

     その為に、哲学界から教会から、いろんな所がパニックになったんですね。

     これ僕らが、小学校か中学校くらいで習う「ボルタの電池実験」の元です。
     それと、もうひとつ評判だったのが、ジャック・ヴォーカーソンというフランス人のからくり人形師。

     ヴォーカーソンは「水を飲むアヒル」という“からくり人形”を作りました。

     ヨーロッパ中で、 ジュネーブ・パリ、ルクセンブルグと、いろんな町で興行したんです。
     この人形も、すごく精密で評判を呼びました。

     「これは、おもしろいんじゃないか」
     バイロン卿とパーシー君とメアリーの3人は、この夏、すごい話し合いをします。


     「生物は、みんな機械かもしれない」
     「電気で死体が生き返るかもしれない」
     そんな話で大盛り上がりしたんです。

     3人はそれぞれ自分の得意な分野がありました。
     
     パーシー君は評論みたいなもの。
     バイロン卿はポエム。
     メアリーは書いたことないけど小説で、この世界観を、このアイデアを作品にすると約束します。

     でも、このあとパーシー君は詩人として成功してしまいます。
     そして、そのあとジェノバで特注したヨットに乗って、メアリーのところに帰る最中、船が沈没して死んでしまいました。

     バイロン卿はギリシャ独立戦争に参加して、戦場で病死してしまします。

     結局、メアリーのみが、この物語を書きました。
     タイトルは『フランケン・シュタイン』といいます。

     『フランケン・シュタイン』を書き上げたとき、メアリー・シェリーはまだ20歳。
     17歳で駆け落ちして、次の夏に話しあったことを2年後に書いたんです。

     メアリーの夫のパーシー君は、貴族で、詩人なんです。
     だけど今、パーシー・シェリーの名前を知ってるのは、イギリス文学の研究家だけ。

     バイロン卿も、僕らはバイロンって人がいて、詩人だった事は知ってる。
     でも具体的に彼の詩の暗唱が出来る人や、タイトルのひとつでも言える人なんて、ほとんどいないんですね。
     やっぱり研究者しか知らない。

     でもメアリー・シェリーは『フランケンシュタイン』を書きました
     この一作だけで、夫とその恩人の大貴族のはるかに上をいく有名作をものにしてしまった。

     今、『フランケンシュタイン』の名前を知らない人はいません。
     その作品で「人造人間が、創造主である人間を憎んで殺す」という物語を書いたんです。

     現在の『ターミネーター』に至るまでの、王道中の王道を、たったひとりの女の子が17歳の夏に思いついた。

     この話から、ロボットの歴史は始まります。


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