クリスマスに関するおもしろいニュースを見つけました。
「ホットリンク」というビックデータを取り扱う会社があるんです。
主に取り扱うビックデータの情報源は「ツイッター」に「ブログ」に「2ちゃんねる」 。
なんか俺たち向けのビックデータだよね(笑)
最近は3年連続で、クリスマスに関するツイートが減少しているそうです。
(過去3年間における、12月1日から1週間のツイート調べ)
今年はクリスマス盛り下がってるぞ、と。
とくに今年2016年、減りが著しい。
去年と比べて1割投稿が少ない。
わけても二十歳未満の若い世代に、そうした傾向が目立つ。
二十歳未満の層に絞ってツイッターの投稿を分析して「クリスマス」という用語に関して頻出する…つまり、よく出てくる形容詞を調べたそうなんです。
すると毎年、「楽しい」「良い」「うれしい」というポジティブな単語が上位に来るのに、2016年は、去年になかった「だるい」「ださい」というネガティブな単語も出てきた。
毎年、このクリスマスに関する「投稿ポジ率」…ポジティブ発言率が下がってきていて、ネガティブ発言が増大傾向にある。
おまけにクリスマス自体の、発言傾向も下がってきている。
逆にハロウィンは3年連続で増加傾向にあるそうです。
「恋人のイベント」という色の強いクリスマスは、若者の恋愛離れもあいまって、興味関心が低下している。
それに対してハロウィンは、「仲間で盛り上がるイベント」であるので、支持を集めている。
そういう分析なんだよね。
ツイッターは誰でもやってるものだから、あの中にあるデータを「個別発言」でなく、「ビックデータ」として取り扱うのは、意味があると思う。
信用できるデータと思うんだよね。
おもしろいよね。
「若者の車離れの原因は、“恋愛”離れにある」と言われていたけど、それがハッキリ見えるようになってきた。
時代は恋愛から仲間になってきた。
本来は『ワンピース』みたいなマンガって、もっと恋愛関係があってもいい。
だけど、それを排除して“仲間”で攻めてるのが、成功の原因だと思う。
これは何を読み取れるのか?
僕は、エンターティメントや大衆芸能っていうのは、「過ぎ去りし価値観を、ノスタルジックに持ち上げる傾向」にあると思う。
昔『巨人の星』っていう大ヒットした漫画があったよね。
中で描かれたのはスポ根モノ。
「根性で人並みはずれた特訓をやれば、人並みはずれた能力が付くんだ!」というロジック。
根性論が出てくるし、あとは強いオヤジってのが出てくる。
「1960年代後半から70年代前半の日本って、そういう世界だったの?」というと、まるで逆なんだよ。
そのころはまだ偏差値って言葉は無いんだけど、受験戦争って言葉があった。
そのころからもう、強いオヤジはどこにもいなかった。
誰もスポーツに根性を求めない時代だった。
『巨人の星』が熱狂的に支持されたのは、過去の価値観、過去の美徳みたいなのを持ち上げたからこそ。
『ドラえもん』もそうだよね。
『ドラえもん』の連載が始まったのは、東京中のどこにも土管を置いてる空き地がない時代。
そんな感じで大衆芸能は、「失われつつある価値観に美徳を求める」という面白い傾向がある。
『君の名は。』とか『逃げるは恥だが役にたつ』という恋愛ドラマが盛り上がってるでしょ。
それを見て「日本の若者は恋愛に飢えてる」「本当の愛に飢えてる」と分析をする人がいる。
たとえば山田玲司先生なんかは、「みんな愛がすべてだってわかってきた。恋愛がすべてだってわかってきた」というふうに読んでいる。
でも僕の見方は逆なんだ。
“恋愛”は、“スポ根”とか“バブル”と同じように、いよいよノスタルジーの対象になってきたんじゃないかと思う。
俺たちの読み方によると「最近はクリスマスが盛り下がってるようだね!やったね!」となるんです(笑)