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岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2017/05/11
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おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は4月のDMMオンラインサロンの東京オフ会で出た質問をご紹介します。

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 「“映画の見方”で作品の評価は変わりますか?」

質問者:
  映画について質問します。
 
 近年、3Dや4Dなど“映画の見方”が多様化してきました。
 そういう“映画の見方”によっての作品自体の評価も変わってしまう気がします。
 
 たとえば私は『マッドマックス』を爆音上映で見て「いいな」と評価したのですが、DVDとかで見た人からは「そんなに良くなかった」という評価だと聞きました。
 
 そんな多様化した“映画の見方”によって、映画の評価も変わってしまうのでしょうか?
 また、これからは映画のどこを見て評価をすればいいのでしょうか?

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 おそらく“映画”がもう終わりつつあるんです。

 そして僕らは次の段階に行こうとしてる端境期にいるんです。

 そのちょうどいいケーススタディが“爆音上映”とか“発声上映”。

 この間『ラ・ラ・ランド」の発声上映があったそうなんですけど、とある映画館では誰ひとり声を出さずに終わったという、気まずい上映だったそうなんですよ(笑)。

 だけど、そういうのが映画館の新しい形なんです。

 おそらく映画館側も、“コンテンツの終わり”に気づいているんですね。

 たとえば最近では、芸人さんのライブを日本中の映画館で生中継する「ライブ・ビューイング」というのをやってます。

 ライブが8時から始まるので、映画館は8時から始まるチケットを売って、生放送として見る。
 でも、それで終わりなんですね。

 その映像をずっと配信したらプログラムの一個になるのに、生中継にこだわる。
 これはスポーツ中継とかでも同じです。

 みんな、スポーツも“生中継”だから見るわけですね。
 
 もうみんな“体験”にしかお金を払わなくなってるんです。
 “鑑賞”ではなくて“体験”でないとお金を払わない。

 世の中が、こういう大きな流れになっている。
 
 作品の精度が良い状態、正しい状態で見ようとしてるのは、もう40代以上のマニアの人だけなんです。

 映画も、もう“何を見たか”ではなくて、“誰と行ったか”“何をしたか”が大事なんですよ。
 そうじゃない映画は、どんどんオワコン化していきます。

 そして“誰と行ったか”は、あまり制御が出来ないので、“何をしたか”に重点を置いている。
 なので映画館は“発声上映”とかに力を入れているんだと思います。

 なので、「どのように見るのかで映画の価値が変わる」というのは正しいんですよ。
 ただ単にコンテンツとしての映画は、ゼロ円化して行きます。

 そうではなくて、“体験”の上乗せが今後の映画館の経営になると思います。


【まとめ】
「どのように見るのかで映画の価値が変わる」というのは、正しいです。
これからの映画は“何を見たか”ではなくて、“誰と行ったか”と“何をしたか”が重要になります。


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いかがだったでしょうか?

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