今回は4月のDMMオンラインサロンの東京オフ会で出た質問をご紹介します。
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「“映画の見方”で作品の評価は変わりますか?」
質問者:
映画について質問します。
近年、3Dや4Dなど“映画の見方”が多様化してきました。
そういう“映画の見方”によっての作品自体の評価も変わってしまう気がします。
たとえば私は『マッドマックス』を爆音上映で見て「いいな」と評価したのですが、DVDとかで見た人からは「そんなに良くなかった」という評価だと聞きました。
そんな多様化した“映画の見方”によって、映画の評価も変わってしまうのでしょうか?
また、これからは映画のどこを見て評価をすればいいのでしょうか?
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おそらく“映画”がもう終わりつつあるんです。
そして僕らは次の段階に行こうとしてる端境期にいるんです。
そのちょうどいいケーススタディが“爆音上映”とか“発声上映”。
この間『ラ・ラ・ランド」の発声上映があったそうなんですけど、とある映画館では誰ひとり声を出さずに終わったという、気まずい上映だったそうなんですよ(笑)。
だけど、そういうのが映画館の新しい形なんです。
おそらく映画館側も、“コンテンツの終わり”に気づいているんですね。
たとえば最近では、芸人さんのライブを日本中の映画館で生中継する「ライブ・ビューイング」というのをやってます。
ライブが8時から始まるので、映画館は8時から始まるチケットを売って、生放送として見る。
でも、それで終わりなんですね。
その映像をずっと配信したらプログラムの一個になるのに、生中継にこだわる。
これはスポーツ中継とかでも同じです。
みんな、スポーツも“生中継”だから見るわけですね。
もうみんな“体験”にしかお金を払わなくなってるんです。
“鑑賞”ではなくて“体験”でないとお金を払わない。
世の中が、こういう大きな流れになっている。
作品の精度が良い状態、正しい状態で見ようとしてるのは、もう40代以上のマニアの人だけなんです。
映画も、もう“何を見たか”ではなくて、“誰と行ったか”“何をしたか”が大事なんですよ。
そうじゃない映画は、どんどんオワコン化していきます。
そして“誰と行ったか”は、あまり制御が出来ないので、“何をしたか”に重点を置いている。
なので映画館は“発声上映”とかに力を入れているんだと思います。
なので、「どのように見るのかで映画の価値が変わる」というのは正しいんですよ。
ただ単にコンテンツとしての映画は、ゼロ円化して行きます。
そうではなくて、“体験”の上乗せが今後の映画館の経営になると思います。
【まとめ】「どのように見るのかで映画の価値が変わる」というのは、正しいです。
これからの映画は“何を見たか”ではなくて、“誰と行ったか”と“何をしたか”が重要になります。
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いかがだったでしょうか?
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