snoutさん のコメント
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岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2017/09/12
─────────────────────────────────── メルマガ読者の方から、質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。
今回の記事はニコ生ゼミ9/3(#194)より一部抜粋しました。
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http://ch.nicovideo.jp/okadatoshio-archive ───────────────────────────── 「 ガンダムのリメイクが許せません! まともなのは僕だけなんでしょうか!? 」
質問文:
岡田さんの予想通り、ガンダムのリメイクが安彦さんから発表されました。
初代テレビとオリジンとは別物だと僕は思っていたので、非常に嫌な気分です。
劣化したアニメばかりでは、テレビドラマみたいに、もう誰もアニメを見なくなりそうで将来が暗くなります。
ネットでは喜んでいる人が多いようですが、私のような人間は少数派なんでしょうか? 偏屈なのでしょうか?
今、富野さんがやったとしても、初代は超えられないと思います。
新しいアニメに挑む制作者は、いないのでしょうか?
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ええとね、まず、マスコミの人たちや報道する側の構えとして、「ガンダムオリジンを安彦さんが作る → それに関しては批判もあるが~」なんて文脈は、誰も期待してないと思うんだよ。
マスコミの人が期待しているのは、「ガンダムが30年ぶりにリメイクされる → ファン大喜び!」っていう結論であって、最初っからその流れで報道したいと思っているんだ。
なにより、俺以外の…… 「俺以外の」って言ったら変なんだけど。 少なくとも、“まともなアニメ評論家”は全員、喜んでいるよ。
やっぱりね、最近しみじみ思うんだけど、“アニメ評論家”っていうのは、アニメ雑誌とか、アニメのDVDボックスとか、そういう公式な媒体にレビューを書ける人のことを言うんだよ。
だから、俺みたいなヤツは、正確には“アニメ雑談家”なんだよね(笑)。
そういう、公式の媒体でアニメのことを発言したり、アニメ雑誌に寄稿したりする人っていうのは、やっぱり、メーカーとかプロダクションに関してネガティブなことは基本的に言わないって。
その意味では、俺は『ヤマト2202』については「何が良いんだか!」って思ってるし、『ガンダムTHE ORIGIN』についても「本当に、安彦さんは晩節を穢してるよな!」って思ってんだけど(笑)。
いや、でも、そこも微妙な話でね。 「安彦さんは晩節を穢してる」と言いながらも、オリジンって、安彦さんがこれまでに作った『ヴィナス戦記』とか『巨神ゴーグ』というアニメに比べたら遥かに面白いんだよね。 なので、実は何が悲しいかって、「安彦アニメとしては、オリジンが最も面白い」というところなんだよな。
だから、“安彦さんにとっては”ガンダムオリジンをやることは大正解なんだけども。 ガンダムにとってオリジンはどうかなと思うんだよね。
・・・
「ネットを見ると、まあまあ歓迎する意見も多い」というのに関してはね。
うーん、今時のガンダムを見ている人たちにとっては、初代ガンダムの絵が、いわゆるデジタル的な新しい絵になっているだけで、かなり嬉しいというのもあるだろうし。
あとね、予告編が上手い! 俺、毎回、騙されるもん! 今度のヤツも、予告編に流れたルウム戦役のシーンを見るだけで面白そうなんだもん! ……いや、わかってるんだよ?
オリジンの映画なんだから、面白いはずがないんだけども(笑)。
でも、あの予告編を見たらね、またね、俺、金を払っちゃうと思うんだよ。 新宿ピカデリーに行って、出口で苦い顔をしているやつがいたら、それは俺だよ! 「チクショー」って。
・・・
あとは、「新しいアニメに挑む製作者はいないのでしょうか?」って書いてるけど、いや、そんなことはない。 それは言い過ぎ。 新しいアニメに挑む人はいっぱいいます。
先週、俺が「良いよ」って言った『Re:ゼロ』もそうだし、今週になってやっと見始めた『Re:CREATORS』も面白い。
……いや、あの、こんなことを言ったら、またコメント欄が荒れると思うんだけど。 Re:ゼロにしても、Re:CREATORSにしても、これまで、コメント欄とかお便り欄で「面白いから見てください!」と言われたやつばっかりなんだよ。 そう言われても俺は「そんなの見ないよ!」って答えてたんだけども。 見てみたら、面白いんだよな(笑)。
「両方イマイチです」(コメント)
そうですか、はい。
・・・
「ガンダムのリメイクが不満だ」という気持ちは、わかんだるけども。
もうね、今、ガンダムファンとして残ってくれてる人たちっていうのは、「お台場に実物大のガンダムが出来た → 見に行きましょう」とか「今度は新しくユニコーンが出来た → ちょっと違うなと思うんだけど、まあいいじゃないですか」とか、「シャア専用ザクが出来た → うーん、まあ、気にはなるから見てみましょうか」っていうような“同窓会的なノリ”で見てる人が多いんだよね。
そういう“同窓会フィルム”としては、『ガンダムTHE ORIGIN』というのは、けっこう良いと思うよ。 これだけネガティブな俺ですら、予告編を見て「見に行こう」という気になってるんだから。
そして、新しいクリエイターは、ちゃんと新しいアニメを作っておりますので、そこらへんは間違わないであげてください。
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だからこそ言わせてもらいたい。ORIGINの絵には魅力がない。アムロ・シャア・セイラ・カイ・・・そうしたキャラクターの目が刺々しくて、常にイライラしているように見えて、キャラクターの表情に全く魅力がない。もうこの人は、昔のように、滑らかで、力強く、美しく、繊細で、艶めかしい線でキャラクターを描けなくなってしまっている。まるでシャーペンで適当に描いているだけのような感じ。年老いてペンに力を入れて描けなくなったという事もあるかもしれない。だが、それだけではないと思う。この人はそれぞれのキャラクターを愛し、思い入れを込めて描いているように感じられなくなったのだ。そして、アニメのORIGINは、そんな現状の安彦氏の線を模写してるだけなので、見ていて全く魅力がない。しかも、変に古臭いギャグシーンがあったりして、見ているこちらが恥ずかしくなる事すらある。(アニメの原画マン・原画監督としての技量は、クラッシャージョウあたりで既にピークだったのかもしれない・・・)
ストーリーに関しても、安彦氏オリジナルのパートは、原作との辻褄が合わないだけでなく、原作アニメがもっていた雰囲気ともマッチしない部分が多い。というか、安彦氏は登場人物たちの性格・言葉遣い・人間関係を十分理解していないままORIGINを描き出したのがバレバレ。こんな台詞、1st監督の富野氏やチーフシナリオライターの星山氏なら絶対に用いる事はないと感じる部分も多く、物凄く違和感ばかり感じた。富野氏はORIGINの事を「あれは(僕の考えていた)ガンダムではない」といった事を言ったようだが、それも当然だと思う。
ORIGINの幼少期のアムロはあまりにナヨナヨしく、カイやミハルの表情はあまりにも不細工に描きすぎて、見ているこちらが不快感を感じた。セイラの表情には優しさや陰りがなく刺々しい。シャアは単なるサイコパスだと感じた。しかも安彦氏は自分の作品としての色を物語に入れたいと思うあまり、原作にでは描かれていないジオン軍の話の部分に力が入ってしまっていたと思う。結果として、原作アニメでは丁寧に描かれていたWBの搭乗員たちの話がおざなりになってしまい、WBの登場人物達に対する感情移入がしきれぬまま最終回を迎えてしまったと感じた。ゆえに、WBのクルーたちが脱出してきたアムロを迎えるラストシーンも盛り上がりに欠けたと思う。正直言って、安彦氏はストーリーテラーとしての才能は高いとは思えない。
そもそも、過去の様々なインタビュー本で安彦氏は「アニメは嫌い」「ガンダムもストーリーを十分理解できていないまま描いていた」といった事を何度も話していた。コミック化だって、サンライズの社長などに何度も話を持ち掛けられ、半分嫌々で始めたはず。なのに今となっては、祭り上げられた事によっていい気になってしまっているようにすら見える。正直言って、そんな安彦氏とORIGINといった作品は見たくもなかった。
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