僕のやっている放送も、映像が切れたり音が途切れたり、そんな不具合があるわけです。
これはよろしくない。
それで「こんなところで続けられるつもりですか?」という意見だけど、かといってニコニコに代わるものがあるのかと考えると、無いんですよね。
YouTubeにしても何にしても、ある日 突然 思いついて、生放送して、会員を集めて、その会員から月々にお金を取るなんていうメチャクチャなビジネスモデルって、よその国では聞いたことが無いんです。
よその国はYouTube型の「まず公開して、再生数に応じて配当があります」みたいな考え方なんです。
YouTubeなんかは配信。
ニコニコ生放送は定期購読の雑誌。
そういうのが、一番 近いと思うんです。
ニコニコは映像媒体を使ってるけど、実は定期購読の雑誌。
単品の映像も、漫画の1話買いみたいな発想なので、ドワンゴがカドカワと合体したのは当たり前。
古典的な出版社モデルを使ってるのがニコニコの特徴だと思います。
俺も物書きで、出版がベースの人間だから、このニコニコの発想がすごく合う。
これが全部YouTubeになっちゃうと、俺も「サイゼリアに行って、全品 注文して、食いきれねえや!」という映像をしなきゃいけなくなってしまう(笑)
YouTubeをやってると、ああいう発想になっちゃうんですよ。
ニコ生だから「今夜は『空手バカ一代』!」とかやれる。
そんなバカなことができるのは、そういうことをやっても会員が減らないから。
なので居心地がいい。
年々、ニコニコのユーザーの年齢が上がっていることを欠点のように言われてますね。
でも、年齢が下がるほど人口が少なくて、金回りが悪くなって、コンテンツに金を払うことに抵抗がある世代ばかりになるんです。
「若い人に受けないビジネスはダメだ」というのは、経済発展している時 独特の考え方だと思う。
「これからは、おじいさん・おばあさんに受けないとダメだ」という発想の方がいいと思う。
だからドワンゴの新サービスの努力の方向は見当違いだと思うけど、我々は、この苦しい撤退戦をまだまだ戦わなければならないのです(笑)