iKAさん のコメント
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岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2018/01/12
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今回は、ニコ生ゼミ12月31日(#211)から、ハイライトをお届けいたします。
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───────────────────────────── 「 岡田斗司夫の大予言『2028年には人類はAIによって“支配”されている!』 (前編) 」
今日は、「10年後の2028年はこうなるだろう」ということで。 もう来年の2018年を予想してもしょうがないので、いっそのこと2028年を考えてみようじゃないかという話題を中心に話していこうと思ってるんですけれども。
2028年の世界について、今日の前半、8時45分までの無料放送で語るのは、一応、この2つですね。
「10年後の世界ではユーチューバーはどうなってるのか?」ということと、今年も色々ありましたアイドルについて、「10年後の世界ではアイドルはどうなっているのか?」という2つです。
僕、こういう未来予想というのは、すごく大好きなジャンルなんですね。 というのも、未来予想というのは、その時々の社会の価値観込みで予想しないと変なことになってしまうんですよ。
たとえば第2次大戦前の日本の人達が、50年後100年後を予想した時は、全て“軍事力”だけで量ってしまっていた。 なぜかというと、第2次大戦前の世界の価値観では、経済力ではなく、軍事力でお互いを推し量る世界だったからですね。 なので、「どの国の軍事力が優れているのか?」とか「どの国が勝つのか? 負けるのか?」という話に、どうしてもなってしまう。
しかし、実際に その50年後の20世紀後半の世界がやってくると、「次はどの企業が生き残るのか?」という話にみんなの興味が行ってしまう。
そして今、僕らは「どの企業が生き残るか?」にはあまり興味がなくなって、今度は、どちらかというと「どの職業ジャンルが残るのか?」というところに興味が移っている。 もう、1つ1つのソニーとかAppleとかFacebookとか、そういう話ではなくて、「ネット産業って大丈夫なの?」とか「ビットコインどうなの?」みたいな、産業ごとの生き残りが気になっている。
つまり、未来予想とは、こういった、それぞれの時代の価値観などを背景にしないと大きく違えることになるんですね。
そして、僕達は現在、実はかなりの激動期に生きているので、10年後の世界というのに対しても、面白い予想が出来るんじゃないかなと思うんです。
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ではでは、まずは10年後の世界の概略、「10年後の世界とは、どんな世界なのか?」ということを考えていきましょう。
10年後の2028年というのは、「東京オリンピックが8年前に終わった」という時代。 その頃の日本では、“20世紀型の経済振興策”と言ってもいいオリンピックというのを、もう8年も前に終わらせちゃっているんですね。
そのうえ、大阪万博も3年前に終わってる。 まあ、2025年に予定されている万国博の開催地は、来年の11月くらいに決まることになっているんですけど。 フランスのパリ郊外にあるサクレーという街と、ロシアのエカテリンブルグという場所、そして、アゼルバイジャンの首都のバクーという3つの都市がライバルで、どこになるのかは、まだ決まっていないんですね。
まあ、もし、それが大阪で開かれることになっても、2025年の時点で、その大阪万博も終わっている。
つまり、東京オリンピックと万博という、昭和の時代に日本を経済的に持ち上げた2大イベントというのがなくなっているわけですね。
そんな時代の中、日本の人口は、すでにフィリピンに抜かれている。
10年後には、フィリピンの人口が1億3千万人に近くなってるんですよ。 それに対して日本は、もう1億2千万人すら維持できなくなっているので、人口的にはフィリピンに抜かれている。
それどころか面白いことに、中国でも2025年くらいから人口が減少に転じると言われてるんですね。 中国の人口増加率っていうのは、ここのところ、ずっと下がりつつあって。 それがマイナスになるのが2025年。 つまり、10年後の中国では、今の日本と全く同じ状況にどんどん陥っていく。
あれだけ急激に巨大化した国が、ものすごい勢いで、減少していくというのが、2025年の世界です。 だって、“一人っ子政策”をやってたわけですから、それのツケが回ってくるんですね。 逆に、インドでは、人口が15億人になって、世界一の人口国家になっています。
というふうに、国際的に見ても、ダイナミックに変わる。
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後は、これは別に統計的な裏付けでも、なんでもないんですけども。
この10年間、先進国の首脳というか、トップに立つ人物が、アメリカ、中国、ロシア、フィリピン、北朝鮮、韓国などを含め、全て“キャラの濃い者”だけになっているんですね。
ドイツのメルケル首相にしてもそうですよね。 すべての主要国のトップ、首相とか大統領とかが、キャラの濃いヤツだけなんて、僕の59年間の人生で初めてなんですよ。
そして、そいつらの“キャラの押し付け合い”で、わりと国際政治が動いている。
つまり、2010年に入ってからの世界というのは、アメリカファーストどころか、かなり野蛮な、自国第一主義が当たり前で、国際連合の時代の理想というものがとうになくなっている。 「あたかも騒がしい若手芸人が主導権を争っているお笑いライブの打ち上げ会場みたいになっている」というのが、僕の見立てなんですけども。
なので、おそらく、10年後の世界では、国際政治も荒れ模様のはずなんですよ。 こんなもん、10年かそこらで舵を切れるはずがないので。
そうですね、「世界的な戦国時代」と言った方がわかりやすいんじゃないかな? 僕は、「これからは乱世だ」っていうふうに言ってるんですけども、それは日本だけでなく、世界的な傾向なんですよ。
実は、今や世界は戦国時代に突入しつつあるか、もしくは既に突入している。 100年後くらい未来の歴史学者が見たら「ああ、この時期の地球では、2000年代か2010年代の時点から、戦国時代に入ったな」と、線が引けるような気が、僕は、しています。
まあ、これは、数値的なものではなくて、僕の感覚みたいなものなんですけどね。
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さて、「2028年の世界はどうなっているか?」という大枠を、まずは考えてみました。
では、ここからは、大きな世界の話と比べればどうでもいいくらいに小さい「ユーチューバーはどうなる?」という話をやっていこうと思います。
今年も、ユーチューバーの方々から愉快な不祥事がいっぱい出てきました。
たとえば、ヒカルくんという人のVALU事件ですね。 “ネット界のインサイダー取引”みたいに言われたんですけども、その謝罪事件というのもありました。 他にも、はじめしゃちょーの不倫疑惑とか、その謝罪事件とか、いろんな炎上がありました。
ただ、それでも、いまだに小学生のなりたいランキングの上位にはユーチューバーというのがあります。 同様に「これからまだまだユーチューバーはいける」と思っている人も、すごく多いと思うんですね。
じゃあ、僕がどうに考えているのかというと… …その前に、ここでも「YouTubeというものは何なのか?」というところから考えていこうと思います。
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ネットのメディアというのは、3つの段階を経て進化していると思います。
1つ目は“ブログ”です。
ブログが担ってきたのは、まあ、流行の発信みたいなもので、これはオールドメディアに例えると、新聞みたいなものなんですね。
ブログというのは、新聞と同じような文字メディアであり、複数を読み比べた中で、「どれを信頼するか?」ということで、信頼できると感じたものをずっとフォローして読むようになっていくというような形です。 つまり、「読み込むことで、はじめてわかる」というのがブログ。
なので、人気ブロガーだったり、タレントがブログを始めましたという時には、まるで新聞のように、毎日毎日、発行することを求められ、その中でも写真だけではなく、文章も求められる。 そして、そこに書かれるのは、その人個人の話であったり、ニュースであったり、知ることを目的とした媒体になっている。
そういう意味では、わりと新聞に似ていると思うんですね。
2つ目のメディアは“ツイッター”ですね。
ここで言うツイッターというのは何かというと、本質的に“流れを把握するもの”です。
1つ1つのツイートには、実はあまり意味がないんですね。 ツイートというものをいっぱい眺めることによって、「今、世間はどういうになっているのか?」という流れを知るためのメディアがツイッターである。
これは、既存メディアの何に似ているのかというと、たぶんラジオに似てるんですね。 ラジオ番組の1つ1つではないんです。 たとえば流行歌というものが、「ラジオとかの放送でどれくらい流れたのか?」で決まる時代というのがあったんですね。 ラジオというのは流行を作るものだった。
テレビというのは、流行を仕掛けて作らなきゃいけないんだけども、ラジオというのは、その日、その週あったことをすぐに伝えられる、わりと軽いメディアだったんですよ。 だから、ラジオの流れ全体で世の中が流れていた時代があった。 これは、深夜放送が時代を牽引していた、1970年代くらいの話なんですけど。
僕らも、今、ツイッターを見る時に、「ツイッターでどれだけ騒いでいるのか?」っていうことを中心に見がちですよね。 実は、僕らは既に、個別のブログを見るように、個別のツイートを見たりはしていないんですね。 もっと大きい流れとして見ている。そういった流れの把握こそがツイッターの本質なんです。
ブログが流行の発信であって、ツイッターが流れの把握であるとしたら、じゃあYouTubeというのは何かというと、新聞とラジオの次ですから、これは当然、テレビなんですね。
YouTubeというのは、本質的にテレビなんですよ。
新聞が誰にでも発行できるようになったものがブログであり、ラジオが一般大衆に開放されたのがツイッターだという、このアナロジーで考えていくと、テレビが一般大衆に開放されたものがYouTubeであるというふうに、僕は考えます。
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このブログ・ツイッター・YouTubeのこの3つが揃うことによって、20世紀型のオールドメディア、新聞・ラジオ・テレビというのは、「終わった」って言ったら失礼なんですけど、実は、もう完全に古いものになってしまった。
あとはもう、テレビ・ラジオ・新聞に“しがみつきたい人”だけがしがみついている。 いまだに、規模はデカいし権力としてもものすごく大きいんだけども、新しいものを作ろうとしても遅いということで、僕らにとっては、わりと縁遠いものになりつつある。
だからといって、いまだに最大のものではあるんですよ。
このオールドメディアの何が面白いのかというと、じゃあ「僕らは、ブログとツイッターとYouTubeだけで生きていけるのか?」っていうと、もちろん、生きていける人もいるんだけど、新聞・ラジオ・テレビがないと嫌な人もいる。 現代というのは、ちょうど、この中間時期なんですね。
しかし、2028年というのは、もうそろそろ「テレビ・ラジオ・新聞というのがないとダメだ」と思っている人がいなくなる時期なんですよ。
10年前だったら、「いや、新聞とかテレビなんていらないよ。ネットだけでいいよ」という人は、さすがに少なかった。 でも、今は「大晦日の家庭の中には、紅白を見てる奥さんと、YouTubeを見てる息子がいる」というコメントでもわかるように、これが、ちょうど半々くらいになっている。 そして、10年後の2028年の世界では、しがみついている人もまだ存在はしているでしょうけども、新聞・ラジオ・テレビというのは、かなり影響力が弱くなっているはずです。
こういう流れで考えればいいと思います。
(後半に続く)
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