『アナと雪の女王』という物語は、スター・ウォーズで例えると実は「ダース・ベイダーの誕生」なんですよ。
正義感が強く、人一倍フォースがあって、でも何もかもに絶望しちゃったアナキン・スカイウォーカーは、ダース・ベイダーになって。
それの代わり、引き換えに最強のフォース、最強の戦闘力を手に入れた。
同じくエルサは、魔法が強くなると同時に、どんどん人間性を失っていく。
もう寒くないんですよ。
マントを脱いでも、なぜか寒くないし。
「すこ~しも寒くないわ♪」というのは、「元々、私は寒くなんか無かったんじゃないかな」っていう意味なんですね。
「The cold never bothered me anyway! ♪」
この “anyway” というのは、ここの場合は「元々」という意味で訳すのが正しいと思うんですけども。
エルサは、かつて自分が、こうやって寒かった事をもう忘れつつあると。
「そういえば子供の頃から、私は本当は寒くなかったのかもしれない」。
これはエルサは ずーっと孤独で寂しかったんですけども、それを「私、ひょっとしたら孤独なんて平気だったのかもしれない」というのと掛けてるんですけども、そういうふうに人間性を失ってきていると。
そもそもこの雪山を一人で登ってきた時のエルサって、表情がメチャクチャ暗いんですよ。
悲しそうなんですよ。
辛そうなんですよ。
で、傷つき悩み悲しんでいたはずなんですけども、この「Let it go, let it go ♪」と、「もう、どうでもいい! もう、どうなってもいい!」って歌いだしてから、笑うようになってきてるんですね。
でも、彼女を取り巻く状況はなんにも変化していないんですよ。
一切 変化してないんだけど、何で彼女は笑うようになったのか?
何も良い事が無いのに、何で笑えるようになってきたのか?
これは後半の有料部分で語ろうと思います。
もうちょっと怖い話をします。
『アナと雪の女王』は、実はかなり深い話だと思いますけども。
『アナと雪の女王』には原作というのがあるんですけども、その原作を突き止めたら、実は隠されていたメッセージがあったという話とか。
あと『Let it go』の歌のクライマックスで氷の城が出来ていくシーン。
ここには元ネタがあります。
その元ネタと対比すると、アナ雪のテーマがもうちょっとハッキリと分かると思います。