パパ:
さーて、岡田くん。
最近はアニメをよく見ているそうだね。
岡田:
今期はわりとアニメを見てますよ。
――――――――――――――――――
まずは『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』を見て、『進撃の巨人』を見て、『さらざんまい』を見て。
それで何故か『盾の勇者の成り上がり』というアニメを見ております。
それで『盾の勇者の成り上がり』を新しく見るようになったんだけどもね、まぁもう完全に昼ドラなんだよ。
昼のメロドラマで、頭が悪いよ。
とにかく頭が悪くて面白い(笑)。
すぐに、「そんな事は言わなくていいのに!」とかね、「なんでコレがわかんねぇんだよ!」っていう。
なんでしょうね。
俺はアニメーションとか映画の基本原則っていうのは、“視聴者より頭の悪いシナリオを書いてはいけない” っていう事だと思うんだけども。
もうね、ただ視聴者よりも頭のいいシナリオを書いていると、どんどんどんどん見るのがしんどくなってくるんだけどね。
もう「昼ドラみたい」って言ったからね(笑)。
でもね、そんな事は言ったんだけどね。
多分、今はもう真ん中は過ぎていると思うんだけど、展開は第二シーズンに入ってると思うんだけど、『盾の勇者の成り上がり』って、頭の悪いままで設定が複雑になってきてて、わりと面白い展開になってきた。
それで、前回もちょっと話したんだけど、『さらざんまい』はセリフの意味をいちいち考えたり測ったりしなくてもいいんだよ。
もうパフュームの歌の歌詞だと思えばいいんだよ。
パフュームの歌の歌詞って、もう意味が無くって、音で音感だけで聞いてくれって言ってるんだけども、その通りで。
『さらざんまい』も、「俺は春河(はるか)と繋がらないと!」とかそんな事を言ってるんだけども、そんなの一切聞かなくていい。
そういう気分になるだけでいいっていうですね(笑)。
なんでしょうね。
だから『盾の勇者の成り上がり』の方は、伏線とかをちゃんと追いかけた方が面白い。
つまり頭は悪いんだけども、いいアニメだと。
『さらざんまい』は、セリフとか伏線とかはもうね、「Jポップの歌詞だ」と思った方がいいよ(笑)。
とりあえず「あなたの事が忘れられない」ってきたら、「はいはい、そういう気分なのね」っていう感じで聞いてて。
ま、そんなぐらいに考えて大丈夫っていうね、バカで良いアニメ。
だから『盾の勇者』は “頭が悪くて良い”。
『さらざんまい』は “バカで良い” だよね。
それで『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』は、もうね、時々あまりにダメで泣けてくるところがいいよね。
あの、くっどいくどいね、押し付けがましい演技が。
いやぁ、「これだから『ヴィナス戦記』は失敗したんだよ!」っていうようなこの “安彦しつこい演技” の押し付けがですね(笑)。
これは何かなぁ。
1960年代終わりの東映の劇場アニメを見ているみたいな、くどくどな演技が面白いっていうね。