岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2019/11/14

 今日は、2019/10/27配信の岡田斗司夫ゼミ「思考実験教室~「論」を語る」からハイライトをお届けします。


 じゃあ、次は「恋愛マーケティング論」。みんな、色んなことで悩んでるんだよな。
 岡山県のペンネーム小皿さんです。


こんにちは、毎週、岡田さんの放送を楽しませてもらっている高校1年の男子です。


 高校1年生。おお、若いね。


僕には現在、好きな女性がいて、彼女に告白するにあたって、自分の魅力、または自分と付き合うことのメリットをプレゼンテーション形式で紹介したいと考えています。


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【画像】自分をプレゼン

 ここまで聞いただけで「えっ!?」とか「いやいや、やめとけば?」って思うんですけど(笑)。
 まあまあ、聞いてみましょう。


自分では、
・自分と相手の得意教科、苦手教科がちょうど逆なので、お互いに教え合える。
・自分は週に1冊程度は本を読んでいて、相手の方もそれなりに本を読んでいるので、それについて話すことが出来る。
……などが思いつきました。

他に、岡田さんから「こういうことをプレゼンした方が良い」「こういうふうに変えた方が良い」などの意見があれば、教えていただきたいです。


 ええと「これ、作り話だろ?」って書いてるコメントがあるんですけど。
 高校1年生の男子が真面目に聞いているんだから、みんな年上なんだから、ちゃんと聞いてやってよ(笑)。

 僕がさっき「えっ!? ちょっとそれは……」って思ったのは、やっぱり「告白しようと考えてるのが危険だな」と思ったからなんですけど。
 方向性は悪くないと思うんですよ。「お互いに得意・不得意教科が逆だから、教え合う」というのは良いし、あと「自分が本が好きで、彼女も本を読む人だから、本について語り合う」というのも良いんですけど。
 でも、それをプレゼンして告白したからといって、相手が付き合うことに納得してくれるかというと、ちょっと可能性が低い。
 そういうネタとか、その内容で「彼女と一緒にいる時間を増やしていく」というのは良いと思います。

 つまり、告白するとか、そういう素振りを全然見せずに「勉強を教え合おうよ」と言って勉強会を2人でやって、1日10分とか20分とか30分、土曜とかには1時間くらい一緒にやったり、あとは本のことを話したり、本の貸し借りをしたりして、具体的に彼女と一緒にいる時間だけを伸ばすことを考える。
 だからといって、引き伸ばすということはしなくてもいいです。それよりは、相手が楽しそうにしている内は一緒にいて、相手の顔にちょっとでも「飽きたな」という感じが出たら、サッと引き上げる、くらいにするのがいいんじゃないでしょうか。
 そうやって、毎週、必ず数時間は、いつの間にか一緒にいるようになったと思ったら、告白っぽいことをやってもいいと思うんですけど。

・・・

 要するに、何かと言うと。
 小皿さんは「メリットはプレゼンするもの」と考えているんですけど、メリットというのは、プレゼンするものではなく、実演するものなんですよ。

 ちょっと、この場でわかりやすく説明しますね。
 この放送は、今、無料でやっています。YouTubeの人も、無料で見れるわけですね。この部分が実演なわけです。
 この無料放送が面白ければ、無料で見ている人の5%から10%の人が有料の方にシフトしてくるんですよ。これは、もう、僕が長い間かけてやってることだから、だいたい間違いない数字です。
 で、有料放送というのが、無料と同じく、もしくは、無料以上に面白ければ、やはり5%くらいの人が、ちゃんとプレミアムの方にシフトしてくるわけですね。
 だから、無駄なプレゼン「ぜひ有料に入ってください! 有料には、こんなメリットがあるんですよ?」ということはやらなくていい。それよりは、ひたすら無料を面白くすれば、その中から自然に5%から10%の人が入るものだし、有料の方もまた面白くしていれば、その中で自然に5%くらいの人がプレミアムの方に入ってくる。
 こういった仕組みで、このシステムというのは動いているわけなんですね。

 それと同じなんですよ。メリット提示ではなくて、メリットの実演。これしかないんですね。
 「まず、実績を出せ」とか、大人の人はよく言うじゃないですか。それはこういうことなんですよ。
 実績を出していれば、人は、その実績というのを、100%は評価しないまでも、5%くらいは評価してくれるんですね。

 ただし、これをやったとしても、成功率は、今、言ったように5%なんですよ。所詮は5%。
 なので、その女の子といくら楽しい時間を過ごしても、告白の成功率というのは5%しかない。失敗率は95%なわけです。
 だから、20人に実演して初めて、その成功率は100%になるわけ。「成功率5%だったら、単純計算で20人にそれを試せば、まあ、ほぼOKであろう」ということになる。
 なので、彼女だけではなく、出来るだけ多くの女子にこの方法を試した方がいいんですよ。

 勉強会というのは彼女と2人でやるのではなく、クラスのみんなとか他の人を誘って出来るだけ多くの人でやった方がいい。
 あと、読書の話にしても、読書サークルを自分で作ってやった方がいい。
 そうすれば、その彼女と上手くいく確率は、相変わらず5%なんですけど、自分が作ったサークルの中で、自分のことをいいなと思ってくれる女の子の数が徐々に徐々に、確率的に上がっていくことになります。
 もちろん「今、自分が好きな子に対しての成功率が上がらなきゃ意味ないよ!」と思う気持ちもわかります。その通りなんですよ。でもね、それを上げることは出来ないんです。
 だけど、とりあえず彼女が出来る成功率は上がります。そして、それは今の小皿さんの「とりあえず告白する」という方法論よりは、ずっと現実的だと思います。

 これが、岡田斗司夫の恋愛論です。
 とりあえず、ステッカーをあげますので、このステッカーは彼女に見せるのにあんまり向いてないけども、このステッカーで納得してください。


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