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大好評の『アオイホノオ』YM9YwQ、第六話は見て頂けましたか?
東京は金曜の深夜、大阪は月曜の深夜。
その他、こちらの局でもやっています。http://goo.gl/ebVBOj
ドラマを見ながら、僕が書いた解説をお届けします。
これを読みながら本編を見直すと、面白さが深まりますよ。
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・久々に登場の矢野健太郎
ヤノケンが登場すると、画面の華やかさが一気にUPする。ドラマ内で唯一「芝居口調」で発声するキャラだからだ。いつもまっすぐに姿勢良く立ち、今回も増刊少年サンデーを「台本持ち」して、読みあげる。この瞬間、テレビドラマらしさは消えて、演劇空間が発生する。
ヤノケンは他のキャラとの集団演技やモブシーンは向いていない。この点、トンコと同様である。
なぜかというと、このドラマ版アオイホノオではトンコとヤノケンは「対称的な二つの役割」をしているから。
モユルを無理やりな屁理屈で励ますトンコと、理性的に問い詰めるヤノケン。
マンガ版ではモユルのモノローグのみで内面として描かれるシーンも、トンコとヤノケンというキャラを使うことによって、よりドラマチックに構成できるのだ。
**************************************
・「どう見ても俺のマンガがこのマンガに負けているとは思えない」
増刊サンデー・マンガカレッジに入賞した『ガリベンくん』を睨みながらモユルはつぶやく。視聴者としては、そろそろこの『ガリベンくん』が気になってしかたないところ。これを描いて投稿した人も、まさか30年後にこんなカタチで世に問われるとは想像してなかっただろう。
そろそろTwitterとかで名乗り出て、ノーカット版の『ガリベンくん』、読ませてくれないかなぁ。
先日の2014年夏コミケで原作者・島本和彦は当時サンデーに実際に持ち込みした『トータス1号』を同人誌として復刻した。岡田斗司夫も作者よりプレゼントされて一読したが、そのレベルが当時としては高いのか低いのか、正直わからない。
『ガリベンくん』と対比できれば、当時のモユル=島本和彦になにが足りなかったか、よくわかるのになぁ。
**************************************
・「学園マンガだからさ!」
これは監督・福田雄一自身の心の叫び。
「トンコさんと津田さん、どっちが好きか?」とかチンタラやってたほうが、よっぽど楽だし視聴率も取れる。それはわかってる!
でもオレ(福田)はヒットするとわかり切ってるその学園ラブコメに、あえてアクションやSFやわけわかんないクリエイターの葛藤を乗っけてメガヒットさせてみせる!
アオイホノオを福田雄一作品として見ると、監督のこういう気概が伝わってくる。
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・「学園マンガだ・・・」
偉い、モユル!よく気がついた!
時は1980年、当時のマンガ編集部には大きな悩みがあった。
「持ち込みマンガのほとんどがSFマンガ」ということ。
少年・少女マンガの読者大部分は「普通」のマンガを読みたい。すなわち恋愛マンガとかスポーツマンガとかだ。
しかし、読者の中のマニアックな層だけがSFを読みたがる。そういうマニアックな層は作品を体系的に読むし、他の作品とも比較する。また、そういうマニアックな読者「だけ」が投稿作品を持ち込むような「マンガ家の卵」になる。
結果として、編集部にはマニアックなSFものばかりが持ち込まれる。
一般読者が読みたいマンガと、マニアックな読者が描きたいマンガ。このギャップに当時の編集部は悩んでいたのだ。
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・「それだけは避けたい・・・」
この庵野のセリフ、いったい何度聞いたか(笑)
庵野は人のアイデアをそのまま使うことを嫌う。なので自分でワンアレンジしないと、なかなか納得しない。
でもそのアレンジを思いつかないとき、延々と「それだけは避けたい」と悩む。
逆に言えば、彼が「それだけ使えるアイデアなんだけど、悔しい」と悩んでいる様子なのである。
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・山賀の妹
僕は見たこと無いけど、山賀本人にソックリ、と聞いたよ。
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・コーヒー牛乳
当時の庵野のエネルギー源。
糖分と蛋白質をすべてここから補給していた。
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・「男は風呂に入らなくても死にはしない」
当時、庵野だけでなく僕も風呂に入らなかった。
僕は2週間ぐらい平気だったけど、庵野は桁違いの半年とか1年とか風呂に入らない。
僕も庵野も主張は同じで「風呂に入らなくても死なない。死なないことを毎日、習慣でする奴は時間が余ってるからだ。オレにはやることがあるので、余ってる時間などない。ゆえに風呂になど入らない」
それでも当時の僕は、2週間で髪が痒くて入ってしまった。庵野に聞くと、一ヶ月あたりで「痒くなくなる」らしい。
庵野が数ヶ月に一度、風呂に入ったときは「身体を洗ったお湯が灰色になった」などの伝説がある。
ちなみにマイクロソフト創業期の話。ビル・ゲイツが25歳、1980年頃だからアオイホノオとちょうど同時期。
ビル・ゲイツも風呂に入らないので有名で、秘書兼広報のおばちゃんが記者にこう言ったそうです。
「ビルは風呂が嫌いなのではありません、風呂よりももっと大事なことがあると言っているんです」
聞いたか、島本和彦!
風呂とかトンコさんとか、お前は学生時代にリア充すぎるんだよ!
**************************************
・「ガンダム漬けだ」「庵野の最高のおもてなしだ」
テレビシリーズの機動戦士ガンダムを、第一話から順にぜんぶ見せる!もちろん庵野自身が隣に座って、見どころ解説を副音声でやってくれる。
これ、別に庵野だけじゃなくて赤井も同じ事をしていた。赤井の場合はNHK人形劇版「三国志」だけど。
このように、当時のオタクはありあまる熱量で「全話解説」など当たり前のようにこなしたのだ。
僕なんか、いまだにやってるよ、コレ。
岡田斗司夫のニコ生では言えない話
岡田斗司夫の解決!ズバっと 2014/8/23
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おはよう! 岡田斗司夫です。大好評の『アオイホノオ』YM9YwQ、第六話は見て頂けましたか?
東京は金曜の深夜、大阪は月曜の深夜。
その他、こちらの局でもやっています。http://goo.gl/ebVBOj
ドラマを見ながら、僕が書いた解説をお届けします。
これを読みながら本編を見直すと、面白さが深まりますよ。
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・久々に登場の矢野健太郎
ヤノケンが登場すると、画面の華やかさが一気にUPする。ドラマ内で唯一「芝居口調」で発声するキャラだからだ。いつもまっすぐに姿勢良く立ち、今回も増刊少年サンデーを「台本持ち」して、読みあげる。この瞬間、テレビドラマらしさは消えて、演劇空間が発生する。
ヤノケンは他のキャラとの集団演技やモブシーンは向いていない。この点、トンコと同様である。
なぜかというと、このドラマ版アオイホノオではトンコとヤノケンは「対称的な二つの役割」をしているから。
モユルを無理やりな屁理屈で励ますトンコと、理性的に問い詰めるヤノケン。
マンガ版ではモユルのモノローグのみで内面として描かれるシーンも、トンコとヤノケンというキャラを使うことによって、よりドラマチックに構成できるのだ。
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・「どう見ても俺のマンガがこのマンガに負けているとは思えない」
増刊サンデー・マンガカレッジに入賞した『ガリベンくん』を睨みながらモユルはつぶやく。視聴者としては、そろそろこの『ガリベンくん』が気になってしかたないところ。これを描いて投稿した人も、まさか30年後にこんなカタチで世に問われるとは想像してなかっただろう。
そろそろTwitterとかで名乗り出て、ノーカット版の『ガリベンくん』、読ませてくれないかなぁ。
先日の2014年夏コミケで原作者・島本和彦は当時サンデーに実際に持ち込みした『トータス1号』を同人誌として復刻した。岡田斗司夫も作者よりプレゼントされて一読したが、そのレベルが当時としては高いのか低いのか、正直わからない。
『ガリベンくん』と対比できれば、当時のモユル=島本和彦になにが足りなかったか、よくわかるのになぁ。
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・「学園マンガだからさ!」
これは監督・福田雄一自身の心の叫び。
「トンコさんと津田さん、どっちが好きか?」とかチンタラやってたほうが、よっぽど楽だし視聴率も取れる。それはわかってる!
でもオレ(福田)はヒットするとわかり切ってるその学園ラブコメに、あえてアクションやSFやわけわかんないクリエイターの葛藤を乗っけてメガヒットさせてみせる!
アオイホノオを福田雄一作品として見ると、監督のこういう気概が伝わってくる。
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・「学園マンガだ・・・」
偉い、モユル!よく気がついた!
時は1980年、当時のマンガ編集部には大きな悩みがあった。
「持ち込みマンガのほとんどがSFマンガ」ということ。
少年・少女マンガの読者大部分は「普通」のマンガを読みたい。すなわち恋愛マンガとかスポーツマンガとかだ。
しかし、読者の中のマニアックな層だけがSFを読みたがる。そういうマニアックな層は作品を体系的に読むし、他の作品とも比較する。また、そういうマニアックな読者「だけ」が投稿作品を持ち込むような「マンガ家の卵」になる。
結果として、編集部にはマニアックなSFものばかりが持ち込まれる。
一般読者が読みたいマンガと、マニアックな読者が描きたいマンガ。このギャップに当時の編集部は悩んでいたのだ。
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・「それだけは避けたい・・・」
この庵野のセリフ、いったい何度聞いたか(笑)
庵野は人のアイデアをそのまま使うことを嫌う。なので自分でワンアレンジしないと、なかなか納得しない。
でもそのアレンジを思いつかないとき、延々と「それだけは避けたい」と悩む。
逆に言えば、彼が「それだけ使えるアイデアなんだけど、悔しい」と悩んでいる様子なのである。
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・山賀の妹
僕は見たこと無いけど、山賀本人にソックリ、と聞いたよ。
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・コーヒー牛乳
当時の庵野のエネルギー源。
糖分と蛋白質をすべてここから補給していた。
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・「男は風呂に入らなくても死にはしない」
当時、庵野だけでなく僕も風呂に入らなかった。
僕は2週間ぐらい平気だったけど、庵野は桁違いの半年とか1年とか風呂に入らない。
僕も庵野も主張は同じで「風呂に入らなくても死なない。死なないことを毎日、習慣でする奴は時間が余ってるからだ。オレにはやることがあるので、余ってる時間などない。ゆえに風呂になど入らない」
それでも当時の僕は、2週間で髪が痒くて入ってしまった。庵野に聞くと、一ヶ月あたりで「痒くなくなる」らしい。
庵野が数ヶ月に一度、風呂に入ったときは「身体を洗ったお湯が灰色になった」などの伝説がある。
ちなみにマイクロソフト創業期の話。ビル・ゲイツが25歳、1980年頃だからアオイホノオとちょうど同時期。
ビル・ゲイツも風呂に入らないので有名で、秘書兼広報のおばちゃんが記者にこう言ったそうです。
「ビルは風呂が嫌いなのではありません、風呂よりももっと大事なことがあると言っているんです」
聞いたか、島本和彦!
風呂とかトンコさんとか、お前は学生時代にリア充すぎるんだよ!
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・「ガンダム漬けだ」「庵野の最高のおもてなしだ」
テレビシリーズの機動戦士ガンダムを、第一話から順にぜんぶ見せる!もちろん庵野自身が隣に座って、見どころ解説を副音声でやってくれる。
これ、別に庵野だけじゃなくて赤井も同じ事をしていた。赤井の場合はNHK人形劇版「三国志」だけど。
このように、当時のオタクはありあまる熱量で「全話解説」など当たり前のようにこなしたのだ。
僕なんか、いまだにやってるよ、コレ。
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