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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2014/9/28
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おはよう! 岡田斗司夫です。

昨日のメルマガで朝日新聞『悩みのるつぼ』、相談文をお届けしました。
今日は、いよいよ回答文もお届けします。
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【質問】
 40代女性です。
 夫と大学生 高校生の女の子ふたりと4人家族です。
 ときどきわきおこる誰かと「恋愛したい」という感情を抑えきれずにいます。

 いま仕事場で気になる人がいます。20歳くらい年上で、とても魅力的で親しくなりたいときっかけをさがしています。
 以前つとめていた会社で不倫を3回しました。会社帰りにお酒をのんだり、ホテルにとまり、朝帰り。
 子どもたちのお弁当を作って学校に送りだし、会社へいく。旅行にでかけたり、休日を一緒にすごしたり。
 家族へ罪悪感もありましが、思いを抑えきれずに続けてきました。
 お金の問題や相手の男性の転職などの理由で、それぞれ終わりました。

 母は浮気症で、お酒を飲んでは、男の人と抱き合ったりしていました。
 その姿に嫌悪感を抱き、私は絶対あんなふうにはならないと思ってきました。
 今は、私の不倫癖も血筋なのだろうかと思ってしまいます。

 夫婦関係は10年以上なく、会話もありませんが不満はありません。
 でも、だれか男の人がほしくなる自分がいます。
 意中の人に近づきたいと考えずにはいられないのです。
 恋多き男性で、魅力的なひとです。

 私は病気でしょうか。

【回答】
 あなたのしんどさは三つに分解できます。

1. 家族を騙し、不倫してるという罪悪感
2. 嫌いだった母と同じ事をしてる、という嫌悪感
3. こんな自分はダメだ、という自己否定

 一番目の罪悪感はどうにもなりません。家族を騙してるんだから、苦しいので当たり前です。

 二番目は? 母は浮気姿をあなたに見せて苦しめました。でもあなたは娘に気付かれてません。つまりあなたと母は「同じ」ではない。

 三番目はどうでしょう? 私には実は「ダメだ」と強く思えないんですよ。その理由は、私たちの社会がいま、「生涯恋愛社会」へと変化しているからです。

 生涯恋愛社会とは、生涯、自由に恋愛する可能性を「否定しない」社会です。
 恋愛する・しないが、非婚・既婚にも、年齢にも関係しない社会。
 生涯、誰とも恋愛しない人もいる一方で、結婚してからも恋愛し続け、生涯の恋人が10人を超える人もいる。
 この二極化がすすんでいます

 あなたのような人は今、そんなに珍しい存在ではありません。
 10年以上、ろくな会話もしてくれない夫でも「不満がない」と言えるのは、あなたが不倫してるからでしょう。
 不倫をやめて、その結果、ストレスで家庭が壊れても、誰の得にもなりません。
 そういう理由で平和が保たれている家庭はいま、想像以上に多いのです。

 いま、あなたができることを四つにまとめました。

1. 母親を許す
 あの頃の母の気持ち、いまはわかるはず。母を許せないと、自分も許せませんよ。

2. 秘密を守る
 油断や開き直りは禁物。家族に不倫がバレた時、はじめてあなたは大嫌いだった母と同じになります。

3. 家族を大事に
 あなたは、夫の妻であり、子供たちの母です。その立場を守り、責務を果たすことは社会人として求められている大切な役割です。決して投げ出さないこと。

4. 自分を最優先する
 あなたの人生は、あなたのもの。子供のものや夫のものではありません。自分の気持ちを最優先してください。

 ただし、婚外の肉体関係は不法行為です。あなた自身を大切にするために、避けられる限り、避けましょう。
 自棄をおこさず、溺れず、プライドをもって「生涯恋愛社会」を泳ぎ切ってください。