朝日新聞連載の『悩みのるつぼ』をお届けします。
今日は相談文のみです。
僕が考えた回答は、明日のメルマガでお届けします。それまで、考えてみませんか?
いますぐ回答を知りたい方は、12月20日(土)発売の朝日新聞朝刊「悩みのるつぼ」欄をご覧ください。
50歳の女性です。
どこに行っても誰に出会っても、何となく悩みを聞いてしまいます。
こちらから聞きだそうとするわけでもなく、何気ないお天気の話や雑談からいつの間にかそうなってしまうのです。
気分転換に出かけた歌のサークルでは「私は昔から虐待を受けていました」。
新しく始めようと思った語学の講座では「子供がいじめにあっていて…」。
楽しむために行ったはずの動物園では、飼育員さんから「腰が痛くてたまらない。よく考えてみたら体力的なことだけではなくて…」
など、必ずそういう話になり、最近では誰かと知り合ってもあまり親しくならないようにして自分を守っています。
小さい頃から常に聞き役。
秘密を打ち明けられ、相談事を聞き、その相手がいざ解決できたり気持ちがすっきりしたりすれば、その人は私から離れていきます。
嫌な思い出とともに私を切り離したいのでしょう。
そんなわけで長続きした友情も、友達らしい友達もいません。
長くても数年で出会った人は離れ、私にはやるせない思いが残るだけです。
職業としても子供や親の話を聞いて支える立場を選んでいます。
結局自分がひとにしてあげられることと言ったらそれしかないからです。
はじめは天職かと思いましたが、いまでは毎日が苦痛でなりません。
こんな自分を変えるいい方法はないでしょうか。