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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/03/13
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配信が3/8日から10日まで停止しておりました。
配信予定だったものは11日号・12日号・13日号まで追記して配信いたします。
多大な迷惑をかけ、誠に申し訳ございませんでした。
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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。
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蒼いろねこさん/32歳/来年結婚予定会社員/ブロマガ会員
【後編】「増え続ける蔵書はどうすれば?」
“私は来年4月に結婚します。それに伴い新しい住居(庭あり)を建てる予定です。
 その時に今は実家にある、買い集めたマンガや小説、約2,000冊をどう扱うか迷っています。岡田さんは増え続ける蔵書にどのように対応していますか?"


【岡田斗司夫の回答】
 2千冊をどう扱うかを迷ってる。多分、これまでに2千冊なら、これからもドンドン増えるに違いない。「じゃあ、いくら家を建てて、本棚を増やしても追いつかない!」って、考えてると思うんだけども。


■冷蔵庫にだって本は置ける
 1万冊までだったら、何とでもなるよ。階段の段ごとに、10冊づつ置いたら、15段で150冊置けるじゃん。風呂場以外は、どこでも本は置けるからね。冷蔵庫に本を入れてる人を見たことある。本マニアの世界だと、「ちょっとでもスペースあったら、本を入れちゃおう」って人は、割といるから大丈夫だと思います。
"岡田さんは増え続ける蔵書に、どのように対応してますか?"に答えれば、本がある程度以上増えたら、人にあげるか、ブックオフで売っちゃうかだよね。何年も読まなかった本はどんどん売る。普通は読んだ本を売って、読まない本を取っとくんだけど、逆だよ。読まない本は、いつまでもたっても読まないよ。


■岡田斗司夫流、本棚の磨き方
 1年たっても読まなかった本は、「買い物失敗したな」と思って、さっさと売っちゃった方がいいよ。1回読んで、取っときたい本だけ、取っといた方がいい。これが、僕が言ってる“本棚を磨く"事になると思うんだよね。
 本棚は、本を買ったり、読むだけでは、まだ磨かれてないんだよ。それは、ただ単に持ってるだけなんだ。「この本を手放そうかな――、いや、手放さない」って感じで、本棚に置いておく。そうすると、本棚がだんだん磨き上げられて、いい感じに光ってくると思う。だから、本棚を磨く事を考えてみて下さい。


【まとめ】
 蔵書が増え続けることを心配しているかもしませんが、1万冊までなら置けます。しかし、1年以上読まなかった本は売るなどして、整理しましょう。本はただ持ってるだけではなく、手放す本とそうでない本を考えながら、本棚を磨いてみて下さい。


3月09号分

ayaさん/23歳/新社会人/無料メルマガ
「プライドとの付き合い方」
“初めまして。岡田先生こんにちは。
 私が相談したいことは、プライドとの付き合い方です。半年ほど前から、習い事をしています。そこの先輩が30代の女性で気遣いのできる完璧な方です。私のことを妹のように可愛いがってくれ、世話を焼いてもらっています。
 完璧であるゆえに、私へのアドバイスも厳しいのです。ある日、私が
「私は友人はいらない。仕事だけできればよい」
と強がった時には
「仕事をするにも多くの人の協力が必要。利己的だね」
「あなたは、人に対する気遣いがない」
「わがまま女として融通が効くのは30まで」
「若さや可愛いらしさがなくなったら、誰も相手にしてくれなくなるよ」
と正論を言われました。
 彼女としては、愛ゆえに厳しいのでしょう。プライド高い私は、卑屈になり、彼女が怖くなりました。日々、完璧さを見せつけられている気になるのです。岡田先生、プライドとの上手な付き合い方を教えて頂けないでしょうか?”


【岡田斗司夫の回答】
 この先輩の言うことは正しいんですよ。正しいんだけど、正しいことを出来れば、人間苦労しないわけです。この先輩も正論を言っているので、「自分でも正解を見つけてない」って事なんだよね。


■正論を言う人自身も正解を見つけていない
「若さや可愛さで勝負できるのは30まで」だったら、30までは若さや可愛さで勝負しても、問題ないはずなんだ。だから、この先輩のアドバイスの仕方としては、
「若さや可愛さで勝負しながら上手く仕事をがんばりな」
「でも30ぐらいで息切れるから、ちょっと考えたほうがいいよ」
と励ますぐらいが丁度だよね。でも、
「あなたの気持ちはよく分かるけど、それじゃ通用しないわよ」
と、ついつい助言しちゃうんだよね。
 ayaさんは、自分のプライドが高いから怖くなったんじゃない。
「あなたは若さだけで仕事してるのよね?」みたいな、先輩の言葉の奥にある敵意をビンビン感じちゃったわけだよね。だから、正論を言う人の奥にある敵意が怖くなった。つまり、人間が怖くなっただけなんだ。


■プライドの問題ではなく、人間の奥にある敵意
 ayaさんは自分のプライドが高いから傷ついてるんじゃないよ。今まで、あまり考えてこなかった"人間の底の暗さ"みたいなものに、ビクッとしちゃったんだよ。その暗さは「自分も30過ぎたら、そうなるかもしれない」という2段の恐ろしさでもあるんだよね。
"プライドとの上手な付き合い方"に対して答えると、「怖いおばさんには、一応はいはいと言っておきましょう」ぐらいの普通のことしか言えません。
 あまり、プライドの問題と考えるのはやめましょう。でも、ayaさんもいずれはおばさんになります。だから「おばさんの戯言」だとか、「若い子に嫉妬してるんだ」とは考えない方がいいですよ。


【まとめ】
 ayaさんはプライドが傷ついたのでなく、人間の奥の底にある敵意が怖くなったんだと思います。怖い先輩には一応「はいはい」と返事をしながらも、その言葉を戯言だとか嫉妬とは思わないようにしましょう。