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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/07/23
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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。

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「出版部数が1/10になったりぼんの打開策は?」

小田原さん/42歳

 ジリ貧の出版業界ですが、特に少女漫画雑誌の低迷は大きいように見えます。
 さまざまな付録や企画を試行錯誤しているようですが、効果は薄いようです。
 出版部数も1994年の255万部から今では1/10まで落ち込んでます。
 出版業界に明るい岡田さんならどうされますか?

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 1994年と比べるのが無茶なんだ。
 1994年は『ちびまる子ちゃん』を連載していたときで、りぼんが1番売れた時代。

 別にりぼんだけじゃない。
 チャンピオンやサンデーもそう。
 言いたくないけど、今年や来年あたりに、雑誌が終わっても不思議じゃない媒体がいくらでもある。


■少年週刊誌は100万部を切ったら維持が難しい

 週刊アスキーも紙媒体から電子媒体になった。
 週刊少年雑誌も、どこから電子媒体にしていくかだと思う。
 例えば、ジャンプが200~250万部売れてた時代だったら、雑誌収益だけである程度の数字が出ていたと思う。
 多分、今はどの雑誌も100万部キープがしんどくなってるはず。

 マガジンもジャンプも、まだ150~200万部を売れるだろうけど、ここから先、「いつ、10万部を切るか?」が見えてきてる。
 サンデーは、それがもっとリアルな数字になっている。
 正直、100万部を切ったら、少年週刊誌の維持がすごく難しくなる。


■週刊漫画がないと新人を育成できない

 今後、出版社が考えるのは「ネットに無料で出す」こと。
 単行本は電子媒体で有料にするけど、最新話と第1話のみ無料で見れるようにする。
 でも横に広告を入れて、アクセスを稼いだ形で週刊漫画は生き残らせる。

 基本的にジャンプ、サンデー、マガジンという週刊漫画は残す。
 これは残さないと、新人が育成できない。
 月刊漫画しかなかったら、絶対に売れる作家だけで漫画雑誌を作るようになる。

 一時期、小説の世界が新人作家が出なかったのと同じように、新しい感覚を持ってる人が入ってきにくくなる。
 だから週刊漫画の体制はやめられない。
 でも週刊漫画を刷って日本中への分配が不可能に近くなってくると、電子雑誌になる。
 そのあと単行本で回収するか、kindle版で回収する形になる。

 「出版部数が1/10になったりぼんの打開策は?」(質問文)

 女性対象だから、完全にスマホ雑誌として生き残ることを考えよう。
 女性誌なら広告収入が大きく見込めるから、上手くいくと思う。


【まとめ】
 りぼんはスマホ雑誌にして、広告収入で稼ぐのがよいと思います。
 あらゆる漫画雑誌の売り上げは落ちているので、電子化が進むと思います。