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「インサイド・ヘッド」(前編)
(元記事はコチラから)
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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/08/15
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「インサイド・ヘッド」(前編)
(元記事はコチラから)
昔から、自分の心の中でおきる葛藤を「脳内学級委員会」と呼んでいる。
脳内学級委員会には、いろんなヤツがいる。
脳内学級委員会には、いろんなヤツがいる。
とにかく、目の前の欲望に邁進(まいしん)しようとするヤツ。
周りの目ばかり気にして、気を使いまくるヤツ。
プライドが高く、自分は偉いと思いたがるヤツ。
損得を計算して、少しでも他人より得をしようとするヤツ。
全員の意見を調整する学級委員長的なヤツ……
僕が夜中に「つい」ポテチを食べてしまうのは、他の奴らが寝てたり、疲れてぼんやりしている隙をついて、「目の前の欲望に邁進しようとするヤツ」が強行採決してしまった結果だ。
そのあと反省するのは、うっかり寝てしまった学級委員長で、結局ポテチに邁進したヤツは反省しない。
だから、同じことが繰り返されてしまう。
ピクサーの新作「インサイド・ヘッド」の宣伝を見たとき、この映画はきっと「脳内学級委員会」を映画にした作品に違いない。
まるで僕のための映画じゃないか。
これは見なければ! 勝手に、そう意気込んでいた。
これは見なければ! 勝手に、そう意気込んでいた。
脳内学級員会は、『脳内ポインズンベリー』という邦画で、すでにまんま、描かれている。
どう違うのか。
正直、そこも気になった。
正直、そこも気になった。
『脳内ポインズンベリー』は、同名の少女漫画が原作で、今年5月に公開された恋愛映画だ。
ヒロインは、三十歳の大台にのって気持ちがゆらいでいる独身女性。
現在、彼氏もいない、いわゆる干物女だ。
現在、彼氏もいない、いわゆる干物女だ。
そんな彼女が、年下のクリエイターでイケメン男子に恋をしてしまうところから、物語は始まる。
恋をすると、彼女の脳内では、恋愛会議が開かれる。
すぐネガティブなことばかり言うヤツ、逆にむりやりポジティブな意見を言うヤツ、ロマンチックで子供っぽいヤツ、それを調整するヤツ……
そんなヤツらを実際の俳優たちが、それぞれそれっぽく演じて見せてくれる。
まさに、「脳内学級員会」だ。
せっかくうまくいきかけたイケメンと別れ、仕事で支えてくれた身近な男性と、また新しい恋が始まるかも? というラストで終る。
恋愛映画としてはよくある話だが、「脳内の会議を実際に映像化したらどうなるだろうか」というワンアイディアものとして成功していた。
さて、『インサイド・ヘッド』も、同じようなものなのか。
実際に見てみると、嬉しい事に、おもいっきり期待を裏切ってくれた。
まず、人間の脳内には、5人のキャラクター『ヨロコビ』、『イカリ』、『ムカムカ』、『ビビリ』、『カナシミ』がいる、という設定になっている。
日本人の感性で考えると、『ムカムカ』と『怒り』が別というのはちょっと不思議な気がする。
『ムカムカ』と『怒り』は同じ種類の感情で、どれくらい外に出すかだけの差の気がするからだ。
かわりに、『照れ』『恥ずかしさ』を入れる方が、しっくりくる。
それはともかく、脳内学級会は、5人のキャラクターの脳内感情会議として描かれる。
普段は、話し合ってどのキャラが主導権を握るか決めているが、対立するとコントローラーを奪い合うこともある。
(次号に続く)
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