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岡田斗司夫の解決!ズバっと 「今、僕はこうして戦闘思考力を使っている」
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岡田斗司夫の解決!ズバっと 「今、僕はこうして戦闘思考力を使っている」

2015-10-06 06:00
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/10/06
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    おはようございます。

    今日は『解決!ズバッと』はお休み。
    絶賛発売中の岡田斗司夫の最新著作『頭の回転が速い人の話し方』から、ハイライトをお届けします。

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    「今、僕はこうして戦闘思考力を使っている」



     僕はさまざまな講演や講義を受け持つことがあるんですが、そこでの受け答えが戦闘思考力の実践例ともいえます。
     僕は講演依頼がきても、何を話すかはギリギリまで考えません。
     もちろん、テーマは決まっているし、前もって簡単なレジュメまではつくっていますが、具体的に何を話すかまでは考えない。
     考えないけど、何日か前から緊張状態だけがあります。

    「緊張するんだったら準備すりゃあいいじゃん」と思われるかもしれません。
     僕も、昔はそうしていました。
     が、今はきっちり準備をしてしまうとあまり面白いお話にならないんです。
     そもそもに準備することが大切だったら、その内容を落とし込んだレジュメを配って読んでもらえばいいだけの話です。

     しかし、講演などではレジュメの内容以上にお客さんを楽しませなきゃなりません。
     だから僕は、講演の30分くらい前まではわざと考えないようにしているんです。
     30分前に近くの喫茶店に入って、簡単なレジュメを読み返しながら、それをどう展開させていくかをいろいろな方向から考えます。
     そしてその30分で考えたことを、順序立てて話すわけです。

     そもそも、会場に行ってみないことにはどんな人が来るかもわからないわけです。
     女性ばかりかもしれませんし、若いお兄ちゃんばかりかもしれません。
     いくらきちんと事前準備をしても、その「きちんと」の部分はほとんど役に立ちません。


    ▼相手が誰だろうと、どこだろうと対応できる

     実践においては、事前の準備よりも、むしろ「入り方」がとっても大事なんです。
    「入り方」というのは、柔道で言えば組み手争い、講演で言えば前振りです。
     この前振りを何のためにやるのでしょう?

     まず一つには、講演というのはたいてい遅刻する人がいます。
     ですから、最初からフル回転で話すと、遅刻してきた人を完全に置いてけぼりにしてしまいます。
     二つ目は、話しているときのお客さん全体の首の縦振り度、うなずき方の頻度とか、こっちが話してからどれくらいの秒数でうなずいてくれるのかを見て、これがそろうのを待つためです。

     僕は「全体の温度を一定にする」と言っています。
     温度がバラバラの状態で話をはじめてしまったら失敗します。
     そもそも講演では、前から3列目くらいの人はすごく熱心に聞いてくれます。
     後ろのほうは「なんだかよくわからないな」という雰囲気になる場合が多いんです。
     それは、冒頭に温度を一定にさせていないからです。

     落語家が、最初に小噺とかをするのと同じですね。
     あれも客席全体の温度を一定にするのが目的です。
     客席の温度が一定になれば、「そこそこ」の話でみんなが面白がって沸くようになりますから。
     この温度管理ができるようになれば、人前で話す商売は半分できたようなもんです。
     時間を見ながらいろんなハプニングを想定しつつ、リアクションに応じた話し方をすることで、属性の異なるお客さんたち全員を聞く態勢に整える……。
     これはマニュアルがあってできるものではありません。

     このように、相手が誰であろうと、場所がどこであろうと、臨機応変に対応し、かつ場をコントロールできるのが戦闘思考力の強みと言えます。


    頭の回転が速い人の話し方
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