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岡田斗司夫の解決!ズバっと 「地方で漫画出版に勝ち目はある?」
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岡田斗司夫の解決!ズバっと 「地方で漫画出版に勝ち目はある?」

2016-01-25 06:00
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2016/01/25
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    おはよう! 岡田斗司夫です。
    メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
    かたっぱしから答えてみましょう。

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    「地方で漫画出版に勝ち目はある?」
    大川アラタさん/32歳/無職

     出版社、特に漫画を出しているところは、ほぼ全て東京に集中しています。
     取次や印刷会社との連携が必要だった名残だと思いますが、通信インフラが整い電子化がかなり進んだ現在、地方都市でも漫画出版社は充分成り立つように思います。

     そこで質問です。
     編集経験もない三十代無職の男が地方都市で漫画出版社をやるとしたら、勝算はあると思われますか?

    ───────────────────────────────────

     勝算のアリナシで聞かれたら、ゼロでないからアリなんだろうけどね。
     地方で30代無職で漫画出版社をやるメリットは、とにかく生活費が安い事だと思うんだ。


    ■生活費が安く済むなら、無茶なチャレンジもできる

     親と同居していて生活費を極端に下げられるなら、どんな無茶なチャレンジもやってみればいいと思うよ。

     東京は刺激的で、いろんな情報が集まって、いろんな人とのコネクションがあって、すごく便利なんだ。
     でも、何をするにも生活費のようなコストやリスクを自分で抱えないといけない。

     東京に何かをするなら、絶対にコストとリスクを抱えてしまう。
     でも地方の生活なら、リスクもコストもかからないので、失敗を覚悟したことを次々と出来ちゃうと思う。


    ■沖縄には沖縄の舞台と作家だけを使った漫画がある

     こういう質問を岡田斗司夫にするという事は、君にはコネもなければ、実績もないんだと思う。
     つまり目指しているのは、"漫画出版社"じゃなくて、"漫画代理店"だと思う。

     たとえば20年ぐらい前、沖縄には沖縄の作家だけを使った漫画雑誌があったんだ。
     今もあるかどうかは知らないけどね。
     一応、本屋さんに行けば、沖縄だけを舞台にして、沖縄の作家だけで描いた漫画雑誌があった。
     それは20年前でもギリギリ成立していた。

     ただその漫画雑誌は、本州出身の僕にとっては別に面白くなかった。
     理由は2つある。
     それは漫画として別に面白くなかったこともあるし、沖縄の事をよく分かんなかったから。
     
     こういうタウン誌みたいな本を漫画だけでやるならば、やり方はあると思う。
     ただし、タウン誌を自分で作れるかどうかがポイントだね。

     「漫画が好きだから」とか「漫画出版社を狙えるのか?」という理由じゃなくて、地方特有のタウン誌を作れると思うなら、漫画出版をやってもいいと思う。
     この場合も、漫画を描いてる奴にコネがあるとか、自分が既に持ってる能力や特性がが活かせればいい。

     今、君に何もないなら、そういう思いつきがあるだけの状態なわけだ。
     だったら、まずはフリーペーパーから始めて、自分がタウン誌を作るチャレンジをすればいいんじゃないかな。

     地方都市特有の漫画を描くなら、具体的に言うと『クッキングパパ』を死ぬほど読んだ方がいいですよ。


    ■『クッキングパパ』は実に見事なステマ漫画

     僕はクッキングパパをステマ漫画だと思ってる。
     福岡の旨いものの情報が、実に見事に本編に入っている。
     クッキングパパを読んでいると、小金ちゃんに行って、焼きラーメンを食べなきゃいけないような気がしてくる。
     とても上手にステマが入っているんだ。

     たとえば、地方の喫茶店でものを食べたり、どこの本屋さんで本を買う。
     そういうことを入れられる漫画が作れて、プロデュース能力や編集能力がある。
     それだったら地方の漫画出版は、その媒体が紙やデジタルに限らずに勝算はあると思うよ。

     でも、「今、無職で漫画が好きだから」と考えているなら、すごく高いハードルだという事を覚えておいて下さい。


    【まとめ】
     地方特有のタウン誌として漫画雑誌を作れるなら、フリーペーパー作りから始めましょう。
     「好きなものは漫画だから」という考えなら、高いハードルです。
     
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