すでに予告編の時点で傑作の予感しかしない、ジェイク・ギレンホール主演作『サウスポー』。すべてを失ったボクサーを哀しみの熱演で魅せるギレンホールに期待爆発だが、そのビリーの指導者として彼の人生までをも救済するトレーナーのティック役を、『ラストキング・オブ・スコットランド』(06)の食人大統領フォレスト・ウィテカーが超好演! このほど、「あしたのジョー」の丹下段平のような抜群の存在感を出している神映像が到着した。
https://youtu.be/JpzrY5ofTmc
ウィテカー演じるアマチュアボクサーのトレーナー、ティックは優れた指導者でありながらも決して完璧ではない複雑な人間性の人物だ。しかし完璧ではないからこそ人間味と説得力に満ちており、「ボクシングは腕力じゃない、頭を使う。チェスと同じだ」という言葉に主人公ビリーも耳を傾ける。ビリー自身も従来の怒りに任せた"攻撃"ではなく、頭を使う"防御"を初めて知ることで、プレイスタイルだけでなく生き方までをも学習する。
このティックを、オスカー俳優フォレスト・ウィテカーが抑えた名演で表現! 監督のアントワーン・フークアが「必要としていた人物。まさにそれをやってくれた!」とウィテカーを絶賛したとかしていないとかで、やがて師弟関係を超え、主人公ビリーと真の友情を築いていく姿は、映画史に残していい名演技だ! ウィテカー演じるティックは左目が義眼だが、ウィテカー本人も眼瞼下垂という病気に罹っていて、もともと左まぶたが垂れ下がっているけれど、「これが役者としてのいい味になっている」と本人は気に入っている模様だそうで。「あしたのジョー」の丹下のおっさんも左目に眼帯をしているが、義眼じゃなく、黒の眼帯をしていれば、まさしく丹下段平そのものだ! そんな名優の名演を観ていると、そこがアメリカではなく、だんだんと台東区の三ノ輪に見えてくるじゃないか!
このウィテカー、オスカー受賞の超絶名優なのに日本では彼を知らない人がまだまだいるようで、そういうウィテカー処女の映画ファンでも今回の『サウスポー』を観れば、「あのトレーナー役のおっさん良かったな!」 「『スター・ウォーズ』シリーズのスピンオフ『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』」にも出るの? じゃあ調べてみようかな」とか、ホットピック野郎に急上昇すること間違いねえ! もちろん、「あしたのジョー」を知らなくても確実に感動するので、6月3日(金)の予定は空け映画館へ急行してほしい。
映画『サウスポー』は、2016年6月3日(金)より、感動のロードショー!
■参照リンク
『サウスポー』 公式サイト
http://southpaw-movie.jp/
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