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AKB48を筆頭としたアイドルグループのブームが続き、生き残り競争がより激しくなるなか、楽曲をメンバー自らセルフプロデュースして頭角を現しているのが、仙台出身の3人組callme。特に全楽曲を作曲するMIMORI(富永美杜)が、ヴィジュアルと音楽センスを兼ね備えた"かわいすぎる作曲家"として注目されている。
callmeの3人はもともと、仙台を拠点に全国に人気を広げた地方アイドルDorothy Little Happyのメンバーで、1996年生まれの同い年。高校卒業を前に自分たちで作詞・作曲に振付もしようと、グループ内ユニットとしてcallmeを結成した。昨年3月にシングル「To shine」でメジャーデビューし、7月にDorothy Little Happyを卒業。callmeの活動に専念している。
Dorothy Little Happy / Tell me tell me!!
MIMORIはDorothy時代から人気No.1メンバーで、趣味としてピアノで曲を作っていると話していたが、callmeで本格的な作曲に取り組む。昨年10月発売の1stアルバム『Who is callme?』の全13曲や2枚のシングルなど、これまでに発表した全曲を作曲している(一部共作も含む)。
アイドルも作詞をすることはあるが、作曲は珍しい。それも、これだけの曲数となるとかなり異例だ。そのうえ、楽曲クオリティもネットのレビューで「シャレていて聴き心地がいい」「アイドルものの印象はない」などと高い評価を見受けた。
MIMORIが作るcallmeの楽曲の軸は、ジャジーなピアノをフィーチャーしたクールかつポップな路線。彼女自身はクラシックや洋楽からゲーム音楽、アニソンまで幅広いジャンルを聴いて育ったそうだが、作曲に当たっては、J-POP好きのRUUNA(秋元瑠海)、洋楽やK-POP好きのKOUMI(早坂香美)と他のメンバーから「こういうのがやりたい」と既存曲のプレイリストをもらう。「それでイメージを沸かせてコードとテンポを決めて、ピアノを弾きながらメロディを作ります」とのこと。
6月29日発売の3rdシングル「Confession」はcallmeらしさを追求したクールなハウス系ナンバーで、すでにライブやMVで披露して人気を呼んでいる。MIMORIが作詞も手掛け、強気で大人びた女性像が描かれた。いわゆるアイドルらしい明るく弾けた曲ではないが、3人は「アイドルかアーティストか、呼ばれ方にはこだわっていません」とも話す。
callme / Confession -Music Video-
以前からのファンも「まさかこれほどとは」と驚かせたMIMORIの作曲センス。20歳になったばかりで、ヴィジュアルと共にさらに磨きがかかることが期待される。
文・斉藤貴志