米人気トークショー「The Late Night Show with Jimmy Fallon」に、任期満了目前のオバマ大統領が出演。人気コーナー「Slow Jam The News」で、番組のお抱えバンド・The ROOTSとムーディなセッションを繰り広げた。
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観客から盛大な拍手で迎えられたオバマ大統領は、司会のジミー・ファロンによる絶妙な合いの手とThe ROOTSの本格的な演奏とともに、8年の任期を振り返ることに。
オバマは「まず、皆さんのために大統領として仕事ができたことを光栄に思います」と切り出し、まずは雇用問題への取り組みについて語り出した。するとジミーは「オ~イエー...彼はアメリカの雇用を刺激したぜ。08年当時のアメリカはストレスや頭痛を抱えていた。でもバラクはいくつかのロウソクに火を点け、いくつかのシルキーなサテンのシーツを手にした。アメリカ国民に"Yes, We Can."って言ったんだ」とスウィートな歌声を挟む。
そんな調子で、健康医療保険や同性愛婚合法化について、クールにスピーチを続けるオバマ。しかし、ファロンはオバマを讃えつつ、ビヨンセが夫ジェイ・Zの浮気相手をほのめかしたと噂されている歌詞をパロって「Baracky With the Good Hair~♪」と歌うなど、もはやセッションというよりコントである。
オバマは「でも任期は永遠じゃない。私もいつまでも大統領の仕事が続けられるわけじゃないんだ。それに、ハワイで長いバケーションをとる予約もしちゃったからね。ええっと、あと223日後だ。ともかく今秋、アメリカ人は重大な決断を迫られることになる。世界全体が安定とリーダシップを求めているんだ。ああ、私の政策が気にいらなかった者がいることも知っているよ、名前は言わないけど...」と口を濁したが、間髪入れずにThe ROOTSのブラック・ソートが「ドナルド・トランプのことね~♪」とコーラスして笑いを誘った。
ここで「他国から信頼される国際政治をしなければならない。だからこそイランの核開発に合意し、キューバとの国交を回復し、TPPに賛成しているんだ」とオバマが言うと、ファロンは呆れたような顔で「ちょっと待って、TPPに賛成なの?」と、初めて異を唱える。「ジミー、私のことはわかってるはずだろ? TPPは国内に多くの雇用(work)と安定した給与を生み出すはずだ」となだめるオバマに自分の意見を言おうとしたファロンだったが、それを遮るようにThe ROOTSがリアーナのヒット曲を演奏し始め、まさかのオバマが「Work Work Work Work Work...♪」とサビを口ずさみ、観客は大盛り上がりだ。
最後に、トランプ関連の報道について聞かれたオバマは、「知らないな。お気に入りの新ドラマ『オレンジ・イズ・ノット・ザ・ニュー・ブラック』を観てたんでね」と、Netflixの人気ドラマをもじった粋なジョークでトランプを口撃。ファロンに「同じ仕事を8年も続けるなんてスゴいよ。大変なことだ、感服するね」と賛辞を贈られると、「ジミー、心配いらないよ。君は8年も同じ仕事することはないだろうから」と真顔でブラックジョークをお見舞いしていた。
オバマの功績を、ユーモアたっぷりに称えた同番組。実は、深夜枠のトークショウに出演した現役大統領はオバマが初めてだった。もともとフットワーク軽くテレビに出演することが多かったが、任期満了が目前に迫り、改めて訴えておきたいことがあるのかもしれない。
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