テッド・クルーズ氏は20日の夜、米オハイオ州クリーブランドで開かれている共和党全国大会の演説でドナルド・トランプ氏の支持を表明しなかったが、それが原因で、会場にいたほぼ全員の共和党員から激しいブーイングを受ける結果となった。


テキサス州の上院議員で、今回の予備選で他のどの共和党候補者よりドナルド・トランプ氏と熾烈な戦いを繰り広げたクルーズ氏は、保守的な美徳を称賛し、民主党のヒラリー・クリントン氏を批判する内容の熱い演説を行った。

だが、同氏がトランプ氏に関して言及したのはわずか一回のみで、前日にトランプ氏が共和党指定候補者に正式に決定したことに祝辞を述べるだけだった。

同大会でクルーズ氏よりも先に演説をした保守派の政治評論家、ローラ・イングラハム氏は、クルーズ氏が完全にトランプ氏を支援していないことについて非難しているようで、「傷心して、自尊心が傷つけられた男たち」にこれからトランプ氏を支持すると誓うよう求めた。

ツイッターによると、クルーズ氏の妻、ハイディ夫人は党員たちがクルーズ氏にヤジを浴びせ始めたため、警備にエスコートされて退場しなければならなかったという。

「我々は指針となるリーダーを必要としている。リーダーはさまざまな価値観を尊重し、我々全員をまとめなければならない。愛のために怒りを捨てなければならない。それこそが我々全員が求めるべきリーダーなのだ」とクルーズ氏が演説の最後にこう語ると、群集がヤジを飛ばし始めた。

「外に出て、人と話をし、そして良識に従って投票するのだ。我々の自由を守り、そして憲法を忠実に守る、信頼できる候補者に投票するのだ」と語り、会場にいる党員にも、家で演説を見ている有権者にも、トランプ氏に投票するよう呼びかけることは最後までなかった。



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