このたび英ガーディアン紙が、米国では国内で生産される食料の半分を廃棄しているとする新たな調査結果を明らかにした。
この調査結果の中では、食料品店の棚や冷蔵庫の中に放置されて傷んだり腐ったりして下流(ダウンストリーム)で廃棄されるものと、上流(アップストリーム)の時点で廃棄されるものの2種類に分けられている。
前者は、推定で毎年1600億ドル(約17兆円)相当の生産品が廃棄されている。驚くことに各家庭毎に600ドル(約6万円)相当分を捨てていることになる。しかしガーディアン紙の算出によると、そのまま畑で腐ったり、店が買い取りを拒否した分まで考慮すれば、国内で生産された野菜や果物の半分が廃棄されていることになるという。
無駄を指摘する活動家らの声は大きくなっているものの、廃棄量を減らす試みはされておらず、今や食料廃棄は「食料生産の経済システムに組み込まれてしまっている」といわれるほど。
ある農家はガーディアン紙に対し、生産者自身が問題に加担していると指摘。現代農家に残された選択は「完璧か、そうでないか。完璧なら買い取ってもらえるし、そうでなければ拒否される。身動きが取れなくなっているんです」。
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