ソフィア・コッポラがカンヌ映画祭で女性としては史上2人目の監督賞を受賞した。受賞作は『The Beguiled』(原題)で、1971年にクリント・イーストウッドが主演した、南北戦争末期が舞台の『白い肌の異常な夜』のリメイクとなる。今回の『The Beguiled』にはコリン・ファレル、キルステン・ダンスト、エル・ファニングらが出演しており、米国では6月23日に、日本では今冬公開予定だ。


『The Beguiled』では、主要キャラクターを演じているニコール・キッドマンも第70回記念名誉賞を受賞している。

残念ながら、コッポラもキッドマンも授賞式に出席しなかったが、コッポラは「この作品の制作は、興奮の連続でした。カンヌでの受賞という素晴らしいスタートを切れたことを光栄に思っています」というコメントを送っている。また、"最高のチームと出演者たち"、そして女性主導での作品をサポートしてくれた配給会社、フォーカス・フィーチャーズにも感謝の意を述べている。

また、キッドマンからも、授賞式に参加できず、非常に残念だというビデオ・メッセージが送られた。授賞式では審査員のウィル・スミスが感激するキッドマンのまねをしながら代理で受賞し、会場を沸かせた。

ちなみに、カンヌ映画祭で初めて女性で監督賞を受賞したのが、1961年の『戦場』で受賞したロシア人のユリア・ソーンツェワだ。また、今のところ女性で唯一パルムドール(カンヌ映画祭の最高賞)を受賞しているのが、1993年に『ピアノ・レッスン』で受賞したジェーン・カンピオンである。

その他に、男優賞はサスペンス映画『You Were Never Really Here』(原題)のホアキン・フェニックスが受賞。本人にとっても全くの予想外だったようで、足元がスニーカーのまま壇上に上がる羽目になった。また、女優賞は『In the Fade』(原題)のダイアン・クルーガーが受賞している。

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