昨今、米国の映画界とテレビ界の垣根は以前に比べてぐっと低くなっている。映画界の著名な映画監督が、優れた才能をテレビ界から見出すことも珍しくなくなった。
スティーブン・スピルバーグは1971年に起きたペンタゴン・ぺーパーズの暴露事件を題材にした映画『The Papers』(原題)の制作を発表している。本作には既にトム・ハンクスとメリル・ストリープの出演が決定しているが、その他にも、テレビ界でおなじみの俳優陣が多数抜擢されている。まるで昨年エミー賞にノミネートされた俳優が勢ぞろいしたかのような、豪華な顔ぶれだ。
『The Papers』への出演が決まっている俳優は次のとおりだ。サラ・ポールソン(『アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件』、『アメリカン・ホラー・ストーリー』シリーズ)、ボブ・オデンカーク(『ベター・コール・ソウル』)、マシュー・リス(『ジ・アメリカンズ』)、ブラッドリー・ウィットフォード(『トランスペアレント』、『ザ・ホワイトハウス』)、キャリー・クーン(『LEFTOVERS/残された世界』、『ファーゴ』)、ジェシー・プレモンス(『ファーゴ』、『ブレイキング・バッド』)、デヴィッド・クロス(『アンブレイカブル・キミー・シュミット』)、アリソン・ブリー(『コミ・カレ!』、『マッドメン』)、ブルース・グリーンウッド(『アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件』)、トレイシー・レッツ(『DIVORCE/ディボース』、『HOMELAND/ホームランド』)、マイケル・スタールバーグ(『ファーゴ』、『ボードウォーク・エンパイア 欲望の街』)、ザック・ウッズ(『シリコンバレー』シリーズ)
ベトナム戦争に関する極秘報告書であるペンタゴン・ペーパーズは、最初『ニューヨーク・タイムズ』紙で暴露された後、『ワシントン・ポスト』紙でも独自に取材が行われた。その後、記事の差し止めをめぐって政府と争い、この裁判は合衆国憲法修正第1条(言論の自由)を巡る以後の判例にも大きな影響を与えている。映画では、トム・ハンクスが『ワシントン・ポスト』の編集者ベン・ブラッドリーを、メリル・ストリープが発行人のケイ・グラハムを演じる。
映画は今年の賞レースに向けて、現在急ピッチで撮影が進んでおり、12月22日に限定公開、来年1月初めには正式公開される予定だ。
■参照リンク
http://www.moviefone.com/