"最高"の映画をたたえるアカデミー賞を翌日に控えた3月3日、1年の"最低"の映画とパフォーマンスに贈られる恒例のゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)の受賞者が発表された。
2018年は『トランスフォーマー/最後の騎士王』が最多8部門9ノミネートだったものの、奇跡的に全ての受賞を免れている。8部門8ノミネートだった『フィフティ・シェイズ・ダーカー』も最悪の屈辱は回避。代わりにその不名誉な評価を与えられたのは、今回最多となる4部門で受賞した『絵文字の国のジーン』だ。
全受賞者は以下のとおり。
ワースト作品賞
『絵文字の国のジーン』
ワースト男優賞
トム・クルーズ『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』
ワースト女優賞
タイラー・ペリー『Tyler Perry's Boo 2! A Madea Halloween』(原題)
ワースト助演男優賞
メル・ギブソン『Daddy's Home 2』(原題)
ワースト助演女優賞
キム・ベイシンガー『フィフティ・シェイズ・ダーカー』
ワーストスクリーンコンボ賞
イラつく絵文字のペア『絵文字の国のジーン』
ワーストリメイク、パクリ、続編映画賞
『フィフティ・シェイズ・ダーカー』
ワースト監督賞
アンソニー(トニー)・レオンディス『絵文字の国のジーン』
ラジー・ロッテントマト映画賞(特別賞):特につまらなかった作品であることをたたえて
『ベイウォッチ』
ワースト脚本賞
アンソニー(トニー)・レオンディス、エリック・シーゲル、マイク・ホワイト『絵文字の国のジーン』
気の毒なトム・クルーズ。ライバル勢を考えると、この受賞は本当に順当と言えるだろうか。ワースト男優賞と女優賞のノミネートを振り返ってみたい。
ワースト男優賞ノミネート
トム・クルーズ『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』
ジョニー・デップ『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』
ジェイミー・ドーナン『フィフティ・シェイズ・ダーカー』
ザック・エフロン『ベイウォッチ』
マーク・ウォールバーグ『Daddy's Home 2』(原題)、『トランスフォーマー/最後の騎士王』
ワースト女優賞ノミネート
キャサリン・ハイグル『Unforgettable』(原題)
ダコタ・ジョンソン『フィフティ・シェイズ・ダーカー』
ジェニファー・ローレンス『Mother!』(原題)
タイラー・ペリー『Tyler Perry's Boo 2! A Madea Halloween』(原題)
エマ・ワトソン『ザ・サークル』
『フィフティ・シェイズ・ダーカー』の2人が受賞しそうに思われたものの、結果は違っていた。女性に扮したタイラー・ペリーが女優賞部門で受賞したのは面白いにしても、これでよかったのだろうか。確かに彼とトロフィーを争うのは厳しかったかもしれないが、正真正銘の女性たちが女優賞を奪われてしまった状況は何とも悲しい。
なお、ラジー賞主催者はこの絶好のタイミングで『In Memoriam』(思い出)と題した動画も公開。2017年にセクハラ疑惑が持ち上がった面々のキャリアをしのんでいる。
https://www.youtube.com/watch?v=cKyEnrQ3dAg
■参照リンク
http://www.moviefone.com/
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