今年第90回を迎えるアカデミー賞授賞式で授与される最大のトロフィーは、あの金色に輝くオスカー像ではなかった。それは司会のジミー・キンメルが「簡潔さ」を称えるために用意した緑と黒のジェットスキーだったのだ。


「今夜一番スピーチが短かった人にはスキーが贈られます。なお同タイムが2人以上出た場合のジェットスキーの受取人はクリストファー・プラマー氏です」とキンメルは説明した。

賞品はリタ・モレノに贈られるべきだったかもしれない。招待客として姿を見せた86歳になるモレノは、1962年に『ウエスト・サイド物語』で助演女優賞を受賞した際に着ていたドレス姿。その時の受賞スピーチがとても簡潔なもので、本人いわく「15秒くらい」だったという。

キンメルはその後、スピーチが長くなった際について触れ、映画『ゲット・アウト』に出演したラキース・スタンフィールドが飛び出して来て「ゲット・アウト(出て行け)!」と叫ぶ、と警告した(あいにく、彼の出番はなかった)。

授賞式の初めには、そのお値段1万7,999ドル(約190万円)というジェットスキーと共にコンパニオンよろしくヘレン・ミレンが登場。それからは「受賞者は一体誰か?」と誰もが画面に釘付けだに違いない。式が進み、受賞スピーチも何回かあったあと、キンメルが舞台に登場し、「太陽が燦燦と降り注ぐレイクハバス(カリフォルニアとアリゾナの州境にあり、毎年ジェットスキーの世界大会が開かれる)旅行もつけます」と発言。

最短スピーチ賞は、授賞式の最後に発表され、『ファントム・スレッド』で衣装デザイン賞を受賞したマーク・ブリッジスが受賞した。ブリッジスは過去に『アーティスト』で同じ部門で受賞している。

衣装デザイナーがジェットスキーを乗り回す姿はちょっと想像しがたいが、決めつけるのはよくない。「おめでとう」の言葉を送ろう。

■参照リンク
http://www.moviefone.com/

■関連ビデオ
RSS情報:https://news.aol.jp/2018/03/06/oscars-2018-heres-who-won-the-jet-ski-for-shortest-speech/