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「マン・オブ・スティール」レビュー 衝撃的な展開、新たな神話の始まり (杉山すぴ豊)
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「マン・オブ・スティール」レビュー 衝撃的な展開、新たな神話の始まり (杉山すぴ豊)

2013-07-01 11:32
    Filed under: 国際, 芸能, 映画, トレンド

    新スーパーマンに会ってきました!
    先日行われた、「マン オブ スティール」のマスコミ完成披露試写にお邪魔してきたのです。
    どうか、皆さん、新スーパーマンの誕生を、心から祝ってあげてください!そして、僕は不覚にもロイス・レインに心奪われました!
    以下、極力ネタバレにならないように、レビューです。

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    この映画は、2つの矛盾した魅力に満ちています。

    それは、
    ①みんなの思うような、スーパーマン映画ではない。
    ②みんなが観たかった、スーパーマン映画である
    どういうことか?

    ①についていうと、この映画は、スーパーマンという"スーパーヒーローの活躍"を描いた作品では決してないのです。今回の物語は、滅び去った惑星クリプトンから、地球にたどりついたエイリアンたちが、母星の復興をめぐって対立する、というSFものであり、もちろん主人公が、そのパワーを使って人助けするシーンはいくつかあるのですが、"いざというときにスーパーマンが現れて、人々の喝采をあびる"的な描写ほほとんどありません。
    つまり、本作において、スーパーマンはまだ超人であって、ヒーローではないのです。そして、この映画におけるクリプトン人は、ある意味、神のような存在でもあり、従ってエピック的な匂いもある。だからドラマの密度が濃い。

    しかしながら、この「マン オブ スティール」は、
    「そうだよ!そうだよ!こういうスーパーマンのアクションが観たかったんだよ!」というファンの渇望に120%応えてくれるシーン満載のスーパーマンという素材ならではの、アクション・エンタテインメントに仕上がっているのです!
    それは、今回 敵役を、スーパーマンと同等の力を持つゾッド将軍にしたことの勝利でしょう。というのも、スーパーマンが最強であるがゆえに、地球人の悪玉が敵だとどうしても、その力を相手に対し、十分発揮できないのです。だって、スーパーマンが、ちょっとパンチしただけで、地球人は即死してしまうでしょうから。

    しかし、今度のゾッドは違う。だから思う存分、殴り合いも出来るし、そのファイトも、たがいに宙を飛んだり、スーパースピードでとっくみあったり、まわりの建物とかをガンガン壊しながらのパワーバトルになるわけです! そう、今までのスーパーマン映画の中で、これほど主人公が、壮快にして爽快に 暴れまわったことはなかったでしょう!スーパーアクションの連続に、久しぶりに身を乗り出して、見入ってしまいました!


    この①的な物語の"ひねり"は、やはりクリストファー・ノーラン節なのでしょうし、②のようなビジュアル的快感は、ザック・スナイダーの腕の見せ所なのかもしれません。

    後半は、「一人アベンジャーズ」的に大活躍するスーパーマンですが、この派手派手バトルの最後の最後で、スーパーマンはある試練に直面します!
    これは、今までの、スーパーマン神話を知っている人にとっては、とても衝撃的です。
    この先、「マン オブ スティール」の続編が作られるとしても、この試練を彼がどう克服するか? が、ドラマのポイントになってくるのではないでしょうか?

    そして、この試練のスーパーマンを、やさしくつつみこむのが、ヒロイン ロイス・レインです。
    僕は、実は原作コミックの中でも、今までの映画でも、このロイスというキャラをあまり魅力的に思ったことはありません。ただスーパーマンに惚れているだけの、典型的な相手役、、という印象だったのですが、今度のロイス・レインは違います。スーパーマンという超存在の理解者であり、人類と彼をつなぐ架け橋であり、彼の心を支える、真のパートナーなのです。
    演じるエイミー・アダムスさんの美しさも素敵ですが、僕は、ロイスにすごく母性を感じました。僕は初めてロイス・レインを"認めた"感じです。

    もともと、スーパーマンは、父と息子の物語として語られることが多く、だから今回も、実の父=ラッセル・クロウ、育ての父=ケビン・コスナーという、豪華な布陣なのですが、本作において、このロイス・レインと、ダイアン・レイン(!)さん演じる、育ての母マーサ・ケントの存在が、素晴らしく。この"2人の母"がスーパーマン=クラーク・ケントを、正しい方向へと導いた気がするのです。

    ビジュアル的にも ドラマ的にも見ごたえタップリの大作ですが、僕がグッときたのは、初めてスーパーマンがゾッド将軍に殴りかかるときのセリフ。
    名セリフではないですが、スーパーマンの怒りが全開です。
    地球を征服しようとするからではない、自分の愛する者に手を出そうとするから、ゾッドに怒りの拳をふりおろしたのです!僕にとっての、隠れた名シーンです。

    さて、劇中 レックスコープのロゴは見つけました(笑)。そして、もう一つ、すごい企業(あの会社ですよ、あの会社!)のロゴが、どうやら登場する(=そして破壊される)人工衛星のところに出てくるそうなのですが、見落としてしましました!これを見つけに、何度でも観に行きたいです(笑)

    (杉山すぴ豊)

    【参照リンク】
    ・映画『マン・オブ・スティール』公式サイト
    http://wwws.warnerbros.co.jp/manofsteel/index.html

    ■関連リンク
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