若手女性社員をいびる"お局さま"女性社員。日本の会社によくある光景と見逃すこともできなくはないが、そのお局がキー局のアナウンサーで、さらに人アナウンサーの採用や退社まで左右する重要人物となると話は変わってくる。
この度、そんなお局が異動となった。彼女の名は、日本テレビの木村優子。53歳の彼女は、この6月の人事異動で、アナウンス部長の職を離れ、子会社・日テレイベンツへと出向になったのである。
この人事異動は、木村ひとりの問題ではなく、日テレ女子アナの空気を一変させる可能性のある、一大事変である。女子アナのタレント化を嫌っていたという木村の意向は、局の女子アナの採用・退社や、出演番組にも影響を及ぼし続けてきたからだ。
例えば、この数年、日テレでは、夏目三久を筆頭に、西尾由佳理、宮崎宣子、脊山麻理子、山本舞衣子といったタレント性の強い女子アナが次々と退社。女子アナ採用は毎年、1人や2人と、もともと母数が少ない上に、局を上げて育ててきた人材が流出するという由々しき事態に。結局、フリーアナウンサーとして夏目を起用し、給料ではなくギャラが発生するなど、採算的に見ても賢いとはいえない流れである。
一方で、入社してくる女子アナも、他局に比べると地味な傾向が続いた。他局がミスキャンパス出身者などを採用する一方で、13年度までの数年はミスキャン出身者はゼロ。
ミスキャンパスなどの大学在学中から目立っている人材は、採用時期に各局で取り合いになることも多い。だが、日本テレビと他局は自然とそこの棲み分けができてしまっている。
例えば、フジテレビに加藤綾子、テレビ朝日に竹内由恵が入社した08年度は、日テレは小熊美香を採用。TBSに田中みな実、テレ朝に宇賀なつみが入社した09年度は、日テレは上田まりえである。もちろん、小熊も上田も地道に活躍はしているものの、正直、派手さの点では他局に劣る顔ぶれとなっている。
しかし、今振り返れば、そんな木村体制の崩壊の前ぶれとも言える傾向が、ここ最近起きていた、と捉えることもできる。
そのひとつが、水卜麻美の台頭だ。昨年末のオリコン・好きな女子アナランキングで常連のカトパンを破り、1位を獲得した彼女。局の社員でありながら『おしゃれイズム』『嵐にしやがれ』などの人気番組にゲスト出演と、タレント的な活躍も。さらに最近では、「鬼うまーい!」と女子高生風にレポートをするなど、自由でかつ支持を得た活躍を見せている。
さらに、新たな風を吹き込んでくれそうなのが、新人女子アナとなる2人だ。この4月には、在学中にミス成蹊コンテストグランプリを受賞した畑下由佳に、元non-noの専属モデルの岩本乃蒼が入社した。ふたりとも、ここ最近の日テレとしては異例の、派手な経歴の2人である。
旧体制が崩壊した今、水卜に加え、畑下・岩本の2人が新しい時代の日テレ女子アナ像を作ってくれるのか、期待をせずにはいられない。
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