今日も無理難題を押し付けられているか? その無理難題に何とか対応したとしても、次には更なる無理難題がやってくる。そんなスパイラルに陥っているハードワーカーズも少なくないだろう。
「イエス・イフ」といったパワーフレーズを知っているだろうか? これを知っているかそうでないかだけで、随分ストレス具合が違う。
書籍『交渉で負けない 絶対セオリー&パワーフレーズ70』では、交渉事に「イエス・イフ」を導入することをすすめている。
例えば、「このパソコン50台を、1台5万円で買いたい」といったクライアントからの要望。普通に考えると、「無理です。その価格で商売をしたらうちは潰れてしまいます」といった流れになるだろう。しかし、ここで注意したい。どんな無理な要望であっても、頭ごなしに「NO!!」の態度をとってしまうと、先方は「真っ向から拒絶されてしまった」と感じるので、その後の交渉がスムーズに進まなくなってしまう。
本心はもちろん「NO!!」である。ただ、条件を付けて「YES」とすれば、その後も交渉が続くのだ。
「相手のオファーに対して『イエス』と答えたうえで、『イフ~(もし○○してくれるなら)』と自分が得をする条件を付けるのだ」(『交渉で負けない 絶対セオリー&パワーフレーズ』より)
ここで大切なのは、「パソコンを1台5万円で売っても損をしないためにはどうするのか」について、瞬時に考えることである。例えば、「もし、1万円のパソコン用ソフトも50台ご購入いただけるなら、その価格で販売しましょう」と、提案することができれば、また新たな交渉のスタートとなる。先方が更に値引きをするかもしれないし、その場合には、それに対して条件を上書きをすれば交渉は続く。もし、最初の要望で「NO!!」としていれば交渉も始まらないし、先方との関係性も終わってしまう。
同書の著者であり、ニューヨーク州弁護士として様々な交渉の場で活躍している大橋弘昌氏は、「交渉の序盤戦で、相手から受け入れがたい要求をされることはよくある。そんなときでも反射的に『ノー』とは言わずに、『イエス・イフ~(わかりました。もし○○してくれるなら)』と答えよう」とアドバイスしている。
今日も続々とあらわれる無理難題に対して、あなたはどう対応するか。「イエス・イフ~」、なかなか侮れない戦法をうまく生かして、日々の荒波を乗り越えていこう!
【書籍情報】
『交渉で負けない 絶対セオリー&パワーフレーズ70』(ダイヤモンド社) 大橋弘昌著
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