ロンドンを拠点に活動する世界的グラフィティアーティスト、バンクシー(Banksy)が自分の作品を見ず知らずの少年に作品をプレゼントしたという。
世界各地を舞台に、政治色の強いアートをゲリラ的に残すことで知られる彼だが、その素顔は依然として謎のまま。だが<mirror.co.uk>によると、バンクシーに出会ったというベン・アザルヤくん(14歳)はイギリス北部にあるOxenholmeを走る電車の中で、"ロビン・バンクス(Robin Banks)"と名乗る人物に出会った。実はこの名前、バンクシーの本名だと報じるメディアもある。
アザルヤくんはその男性のカバンから塗料が落ちたので拾ってあげたところ、お礼としてバンクシーの作品の中でも有名な「花束を投げようとする男」の絵をもらったというのだ。
当時バンクシーの存在を知らなかったアザルヤくんは、自宅に戻ってから、"ロビン・バンクス"の名をネットで検索。バンクシーなる人物は、電車の中では「ほとんどの時間を誰かと電話で話して」いて、「リュックサックの中にはガスマスクとスプレー式の塗料が入っていた」という。さらにアザルヤくんに「ロビン・バンクスって知ってるかい?」と尋ねたり、「この絵は2万ポンド(約360万円)の価値があるから」とも言ったそうだ。
アザルヤくんによると、バンクシーらしき人物は「白人で40代後半、かなりラフな格好で、年寄りに見えるような黒い帽子をかぶっていた」とか。
その後、彼と母親は問題の絵をオークションハウスに問い合わせそうで、本物ならば手放しても構わないという。アザルヤくんいわく「(売れたお金で)1,000ポンド(約18万円)の新しい携帯電話を買うね。残りは貯金しておく」そうだ。
すべてが謎に包まれているバンクシー。あまりの秘密主義ぶりに「バンクシーという人物は存在せず、複数のアーティスト集団だ」という説もあるほど。また、初めて監督を務めた2010年の映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』でその正体が明かされるという期待もあったが、これも実現しなかった。
【参照リンク】
・Train passenger says he's Banksy and gives artwork 'worth £20,000' to helpful teenager - Mirror Online
http://www.mirror.co.uk/news/uk-news/train-passenger-says-hes-banksy-4941666
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