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『ファーゴ』(96)、『マグノリア』(99)、『セルラー』(04)などの激シブ味名優ウィリアム・H・メイシーが、満を持して初監督を務め上げた『君が生きた証』が公開になる。電話インタに応じた名優は、処女作を何度も観返すと「切腹したくなる(笑)」と愛嬌たっぷり語った。



突然の銃乱射事件で息子を失い、遺された未発表曲を歌い継ごうとする父親と、その歌に魅了されたミュージシャン志望の青年が音楽を通じてめぐり会い、再生と成長のドラマを紡いでいく感涙作。
初監督作にして良映画を撮ったメイシーは、奥さん(女優のフェリシティ・ハフマン)の助言でメガホンを握ったと明かす。「僕はもうすぐ64歳になる。後10年もしたら引退したいと考えていたりもするんだ。人生の第三幕は短いっていうからね。ただ50歳になった時に、妻から『さあ、あなたの人生の第三幕が開くわね。何をやってみたい?』って聞かれたんだ。それで論理的な帰結としてね、僕はずっと俳優業をやりながら、いつか監督をしてみたいと感じていたから、監督に挑戦するべきだって思ったんだよ」。



完成した映画は名優のカラーが香っているメイシー"フレグランス"全開で、長年撮影現場で培った経験側と、彼の演技からもにじみ出ているペーソスとユーモアが混ざり合い、良質な人間&音楽ドラマに。自身も最終的に完成した映像を観て、「とても満足しているよ」と高評価だ。「よく聞かれるのは、『どこか変更したいところはありますか?』と。で、必ず答えるのが『絶対に変えない』ということなんだ。日に日に、作品に対する愛おしさは増していく。当然、監督だから何度も作品を観るわけだけど、あまり見すぎたら最終的に"セップク"したくなってしまうから(笑)。最近はあまり見すぎないようにしているんだ」。



そのメイシー、最後に次回作の構想をチロッと吐露。その内容は、還暦オーバーの名優とは縁遠そうなポップなカンジだった! 「いま『レイ・オーバー』という作品を監督しようと準備中でね。コンビ脚本家が書いた作品で、どう言えばいいのかな、ぶっちゃけるとセックスコメディーなんだよ(笑)。2人の20代の女の子、27歳くらいの女の子のアドベンチャー映画と言ってもいいかも。今はテレビドラマの仕事で忙しいけれど、なんとか実現させたいと思ってるよ」。メイシーの映画人生の第三幕、これは追わずにいられない!

映画『君が生きた証』は、2015年2月21日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国ロードショー!

http://youtu.be/4WSlkfXL91g


■参照リンク
『君が生きた証』公式サイト
http://rudderless-movie.com/

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