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日本アイドル史上に残る屈指の怪奇派集団、Berryz工房が、2015年3月3日の日本武道館公演をもって無期限の活動停止に突入した。11年の永きに渡る活動によりファンとの信頼関係を築いてきた彼女たちだけあって、現在の時点では事実上のラストコンサートとなるこの公演でもファンとの熱いコール&レスポンスが発生。公演が終了したあとでもBerryz工房への感謝と愛情を伝えるべく、ファンのあいだで自然発生的にメンバーへのコールが起こった。


ハロー!プロジェクトのコンサートの終演後にファンからコールが起こるのは珍しいことではない。あまりにも昂りすぎるものをいつでもハロー!プロジェクトは魅せてくれるので、その昂りをファンはコールで表現する。ましてや2015年3月3日の武道館は、愛すべき、尊敬すべきBerryz工房の記念すべきコンサートだ。コールが起きないのがおかしな話だとも言える。

だがこのコールは、今日で終わっていいものではない。Berryz工房は解散するのではなく無期限の活動停止に入っているのだから、Berryz工房のファンはそのコールを永遠に続けなくてはならない。そのコールがBerryz工房のメンバーの耳には届かないとしても、これからもBerryz工房の素晴らしさを世に知らしめるために、その声は叫ばれ続けなくてはならないだろう。

それは難しいことではない。コールとしてではなく、挨拶としても極めて汎用性の高いフレーズが残っているのだから、これは日々の挨拶でもまた使用できるものである。そこで今回は、日常生活でも使うことのできる、Berryz工房が創ってくれた7つの挨拶を紹介したい。Berryz工房のファンはおそらくこの挨拶の言葉を使い続けるだろうから、そんな人を見かけたら是非なまあたたかい目で見守っていただきたい。

というわけで、以下、Berryz工房が私たちのために創ってくれた7つの挨拶である。

<お疲れさまあさ>
「お疲れさま」と「須藤茉麻」の下の名前を掛け合わせてできた挨拶。基本的には、疲れている人を目の前にしたときに使用する。ハロー!プロジェクトの歴史の中においても屈指のお母さんである須藤茉麻だけに、この言葉をかければ日々のストレスが緩和されることは必須。朴訥な魅力と常人離れした美しさを併せ持つ須藤茉麻の魂が宿ったこの言葉は、都会で働くビジネスマンの心と体を確実に癒してくれることだろう。

<お嗣永>
「お疲れ」と「嗣永桃子」の上の名前を掛け合わせてできた挨拶。文字数の少なさと嗣永桃子のパーソナリティにより、ちょっとナメた感が出ているのが特徴だ。原則として、会社の上の人間にではなく、同僚や部下に対して使いたいところ。「お嗣永」と声をかけてちょっとイラっとさせながら、あたたかい缶コーヒーを差し出す、的なギャップのある使用法で最も効果を発揮する挨拶である。

<おやす雅>
「おやすみ」と「夏焼雅」の下の名前を掛け合わせてできた挨拶。就寝の挨拶でありながら「俺は寝るぞ」もしくは「お前はもう寝ろ」という強いメッセージ性を帯びた言葉となる。発展形として「おやすみやビーム!」という挨拶も可能だが、これは「いい加減、寝るぞ(寝ろ)」というさらに強いメッセージをはらむ。どちらを使うかは、各自のTPOによって使い分けていただきたい。

<ありが徳永>
「ありがとう」と「徳永千奈美」の上の名前を掛け合わせてできた挨拶。徳永千奈美はそもそも「ありがとう」という言葉を人間の形に変えたらこうなったという人物であるので、同じ意味の言葉が重なっている。故に最上級の「ありがとう」を示す挨拶だと言えるだろう。ハロー!プロジェクトイズムの根幹の一つである「ありがとう」というメッセージは、この挨拶が生まれたことにより、今後も強くその存在を示し続けてくれることは間違いない。

<おぱょ>
「おはよう」という挨拶を、清水佐紀キャプテンが独自にリライトしたもの。この言葉を終演後にファンがコールするというのが、まさにBerryz工房的である。ファンのあいだでも重要な言葉の一つであり、今後も使用され続けるのは必須。朝起きて最初の挨拶でもあるから、この言葉を残してくれたキャプテンの存在には感謝したいところだ。どんな辛いことがあっても、翌日になって朝を迎えれば「おぱょ」と言えるという、そんなことだけで人は生きていけたりするものなのだ。

<後悔はありません>
菅谷梨沙子が武道館コンサートのMCで残した言葉である。この日、喉の調子をおかしくしてしまった彼女は、最後の最後で「精一杯歌えたので......後悔はありません」という言葉を残した。ただ、この告白までほとんど観客が気付かないほど、歌い通していた彼女のド根性は見事の一言。彼女の勇姿を見て、この言葉を使うのは、なかなかにハードルが高いのは事実。だがそれでもゆいたい。どんな勝負で失敗しても「後悔はありません」と言えるほどに精進しなくてはならないのだと、菅谷梨沙子は身をもって教えてくれたのだった。

<ENJOY! ENJOY! ENJOY!>
熊井友理奈がこの世界にもたらしたフレーズである。挨拶というよりは、自分自身に対して言い聞かせる言葉になるだろう。「ENJOY! ENJOY! ENJOY!」と彼女と私たちは叫ぶ。今を楽しむんだという、がむしゃらな決意がそこにはある。この言葉を信じられなくなっているのならば、心か体のどこかがおかしいのだろう。何よりも優先されるべき言葉だ。人が命をもらったのは、おそらくは「ENJOY! ENJOY! ENJOY!」という熊井友理奈のこの言葉を、形にするためだと言ってもいっさい過言ではないだろう。


<結論>
「Berryz工房は、永久に不滅です!」(2015年3月3日、日本武道館にて清水佐紀の発言から)

【動画】http://youtu.be/1M9TJpLTcw8


文・相沢直

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