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海外ドラマ『ゴッサム/GOTHAM』は、新しい解釈でバットマン伝説に挑んだといえる作品ですが、バットマン映画を意識したと思われるところもいくつかあります。またマニアならニヤリとするところが。僕なりにいくつか感じたことを書いてみましょう。題して『ゴッサム/GOTHAM』7つのトリビア!




1、キャットがミッシェル・ファイファーにそっくり!

まず最初に思ったことは、少女時代のセリーナ・カイル(後のキャットウーマン?)を演じているキャムレン・ビコンドヴァちゃんが、『ダークナイト・ ライジング』でセリーナを演じたアン・ハサウェイではなく『バットマン・ リターンズ』のセリーナことミッシェル・ファイファーの面影がすごくあるのです。従ってこの『ゴッサム/GOTHAM』の世界では、『バットマン・ リターンズ』のようなキャットウーマンが登場するのでしょうね(笑)



2、女精神科医が超セクシー!

シリーズの中盤あたりから、レスリー・トンプキンス博士という女精神分析医が出てきます。ゴードン刑事と恋仲になるのですが・・・。原作コミックでは、彼女は心が傷ついたブルースを支える医者であり、彼がバットマンということを知っているキャラです。ブルースにとって、アルフレッドが父なら、トンプキンス博士は母的存在です。しかしこのドラマのトンプキンスはすごくSEXY。物語の重要な登場人物として女精神分析医が登場し、しかもSEXYというのは『バットマン・ フォーエヴァー』で、ニコール・キッドマンが演じていたチェイス博士を彷彿とさせます。なお今回トンプキンス博士を演じているモリーナ・バッカリンは、来年公開の『デッドプール』にも出演!アメコミ映画ファンなら要チェックです!

3、アルフレッドが頼もしい!

今回の『ゴッサム/GOTHAM』の特長の一つに、ブルース家の執事アルフレッドがタフガイであるということがあげられます。ただの執事ではなく、ブルースをバットマンに導くのにふさわしい、それなりのバックグラウンドを持った人物なのです。今回、アルフレッドを演じているショーン・パートウィーは刑事や軍人役も多い俳優さんでアクションも得意。だからアルフレッドが暴れないわけはないのです!原作コミックでもアルフレッドは"バットマンにとってのバットマン"と言われるぐらい、心強い味方なのです。映画『ダークナイト』シリーズでは、名優マイケル・ケインが、インテリだけどタフガイのアルフレッドを演じていました。来年公開の『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』ではジェレミー・アイアンズがこの役を演じます。つまり、こうした"アルフレッド=強い男"路線も、この『ゴッサム/GOTHAM』の中で実現されているわけです。
なお僕が今回、これは明らかに『バットマン・ ビギンズ』の影響だなと思ったのは、ブルースが一人で山に行き、そこで足をくじく・・・なんとか山の斜面をはいあがるとそこにアルフレッドがいる。『バットマン・ ビギンズ』で、すっかり落ち込んだブルースに「なんで落ちたんだと思います?這い上がるためですよ」と励ます場面がありました。あのシーンを彷彿とさせます。

4、ブルースの両親殺人事件とゴードン!

ご存知のとおり、バットマンというのは幼いころ犯罪者に両親を目の前で殺されたブルース・ウェインが、すべての犯罪を撲滅するため立ち上がった姿です。初期の原作コミックでは、この両親の悲劇は、ブルースがなぜバットマンになったのか?のきっかけを説明するための設定であって、あまり深く描かれていませんでした。だからこそ結構、この事件を自由に解釈することもでき、例えばティム・バートンの『バットマン』では両親を殺した男が、実は後のジョーカーだった、という大胆な解釈でした。『バットマン・ ビギンズ』では、"両親の死はゴッサムの街をとりまく不正と悪徳によってもたらされた"的に描かれています。今回の『ゴッサム/GOTHA』は、後者の設定に影響を受け、さらにそれを進化させて、ゴッサムの街をめぐる陰謀で、両親が殺された、、というような展開になるみたいですね。なおこの事件をゴードンが担当し、ブルースを励ます、というのは明らかに『バットマン・ ビギンズ』を意識しています。



5、さりげない、この設定に注目  その1:ベインへの伏線

第5話「負の遺産:ヴァイパー」というエピソードで、人間を強化させる薬ヴァイパーというのが出てきます。そしてこのヴァイパーは、後にヴェノムという薬に進化すると説明されます。 "ヴェノム"・・これは原作コミックでは、ベインという怪人を生み出す強化薬として登場します。ベイン、、そう映画『ダークナイト・ ライジング』に出てきた、トム・ハーディ演じるあの怪人です!映画ではベインはチューブから特殊な薬品を注入されて生きている、という設定でしたが、その薬こそ"ヴェノム"なのです。この先『ゴッサム/GOTHAM』にいつかベインが現れることを、このエピソードは示唆しているのです

6、さりげない、この設定に注目  その2:バットマンへの伏線

第6話「ヤギの悪魔」では、"ヤギの悪魔"というヤギをモチーフにした怪人が現れ、それをTVのニュースで視ていたブルースが「ヤギのかっこうじゃ怖くないのにな」的なセリフを言います。原作コミックでは、ブルースは悪人どもを震え上がらせるためにコウモリの格好をし、だからバットマンになる、という流れでした。逆にクリストファー・ノーランの『バットマン・ ビギンズ』では、コウモリは、ブルースにとっての恐怖の象徴であり、それをのりこえるためにコウモリの姿にあえてなるのだ、と。だから、ブルースは、恐怖というものの重要性・価値に気づいていた、ということがこのセリフからもわかるのです。

7、さりげない、この設定に注目  その3:ロビンへの伏線

第16話「笑う男」は、そう、あの"笑う男"ことジョーカー登場を示唆する話ですが、このお話はもう一つ大きな伏線が隠されています!このエピソードは、サーカスが舞台なのですが、最後にサーカス団員の、空中ブランコ乗り ジョンとメリーが結婚するというオチがつきます。このジョンとメリーの間に生まれるのがディック・グレイソン・・後のバットマンのサイドキック=相棒ロビンです。なおこのサーカスにゴードンとトンプキンス博士がデートで来ているのは、前述の『バットマン・ フォーエヴァー』において、ブルースとチェイス博士もサーカス見物に行くシーンがあったことを思い出させます。

いかがでしょうか?『ゴッサム/GOTHAM』にはこれ以外にもバットマニアを喜ばせる仕掛けがいっぱいです!でもご安心ください!バットマンに全然詳しくなくても面白い!それが『ゴッサム/GOTHAM』なのです。

テキスト/杉山すぴ豊

https://youtu.be/NbUUkbRkvRs


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提供:ワーナー エンターテイメント ジャパン
海外ドラマ「GOTHAM/ゴッサム」

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