楽天の斎藤隆が10月4日のソフトバンク戦での登板で24年間の選手生活を終えた。



45歳まで現役を続けた斎藤だが、日米通算112勝、139セーブその内訳は、日本でのは91勝、55セーブ、アメリカでの21勝84セーブ。アメリカの84セーブのうち81セーブは2006年から2008年ドジャースのクローザーとしての3年間に挙げたものだが、トライアウト経由でマイナー契約した斎藤がMLB屈指のクローザーに君臨することを当時誰が予測出来ただろうか?

2006年の春先に斎藤はAAAのラスベガスで控えどころかベンチウォーマーとして開幕戦を迎えていた。転機は当時の絶対的守護神だったエリック・ガニエの右肘痛での故障者リスト入りで、最初は急場しのぎの投手としてメジャー昇格。セットアッパーで起用するもみるみるうちにクローザーへと駆け上り、7月には15試合連続無失点の無双ぶりを発揮。その後3年に渡り不動のクローザーとして2006年のワイルドカード進出、2008年の地区優勝などに貢献し続け、 2009年のボストン・レッドソックス、2010年のアトランタ・ブレーブスでのセットアッパーとしての活躍と、この5年間の斎藤の円熟期は凄まじい物があった。

メジャー入りしてからスライダーが 右打者の外角に鋭く逃げるように、左打者にはバックドアとしてより有効な武器になり「メジャー屈指の三振が取れる投手」といわれた斎藤。40歳に近づくにつれてどんどんボールが速くなる進化ぶりはMLBの中でも大きな注目を浴び、桑田真澄の晩年のメジャー挑戦の背中を押したことでも知られる。

日本球界復帰後も2013年の楽天優勝への貢献、ここ数年の則本や松井祐といった若手への現場での指南役と、まだ斎藤隆の力は求められているが「戦力としての貢献度」というこだわりが今回の引退への決断へと導いたようだ。一度は休養すると宣言している斎藤だが、指導者として必ずマウンドに戻って来るだろう。24年間の浮き沈み激しい日本での選手生活からMLBで一時は頂点に登りつめたこの偉大な野球人の今後の活躍に期待したいと思う。

https://youtu.be/enCwQ6KO9hM


https://youtu.be/nCnWPRV7_KA
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