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 クライマックスは「G.T.O Ⅲ」で訪れた。物凄いエネルギーの塊が高速回転しながら一点に凝集していく。エンディング後、観客の反応もそれまでとは打って変わり熱狂的なものへと興奮を弾かせていった。
 昨年の復活・新生から一年。Canis Lupus Tour 2025“aeroperspective”は低く穏やかな音色の「Light out field」で幕開け、徐々に熱気を孕みながらその熱を上昇気流に乗せていくかのように解放感に満ちたものだった。昨年の異様なテンションは、この一年を経て、親密なムードへと醸成され、いささか波乱気味でもあるツアー初日となったが、昨年よりも起伏とバラエティに富んだ内容ともなった。
 エンニオ・モリコーネのカヴァー「l'assoluto naturale」では遠藤ミチロウを彷彿とさせるような森川によるオリジナルの歌詞と歌が披露された。
「Bolero」の最後の轟音オーケストレーションが棚引いて静寂の彼方に消えていくと、歓声は炸裂した。
 バンドはこのあと新生後初の名古屋も含む関西公演後、再び東京に戻ってファイナルを迎える。トリオ編成から有馬純寿をゲストに迎えkey入りの編成で挑むステージはどのようなものになるのか、この眼に焼きつけたい。また来年があるとは限らないのだから。(石井孝浩、撮影・Noriko Akiyama)
 
【ツアー情報】
Canis Lupus Tour 2025“aeroperspective”

4/25(金)高円寺HIGH
4/28(月)名古屋HUCK FINN
4/29(火)難波BEARS
5/1(木)高円寺HIGH

-Guest Player(5/1のみ)-
有馬純寿(synth)

open/start 19:00/19:30
adv/door 4,000円/4,500円(+1D)
BEARSはドリンク代無し持込自由