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摩天楼オペラ
as if an Orb Tour
2013.12.07 新木場スタジオコースト
【SET LIST】
1. ANOMIE
2. Psychic Paradise
3. 落とし穴の底はこんな世界
4. Diorama Wonderland
5. Mermaid
6. SWORD
7. Utopia
8. foolish
9. DRACULA
10. Merry Drinker
11. IMPERIAL RIOT
12. RUSH!
13. Adult Children
14. INDEPENDENT
15. Orb
16. GLORIA
(ENCORE-1)
Dr.Solo
17. Justice
18. DICE
19. honey drop
(ENCORE-2)
20. 喝采と激情のグロリア
苑(Vo)
Anzi(G) 彩雨(Key)
燿(B)
悠(Dr)
(文=杉江由紀/撮影=洲脇理恵[MAXPHOTO])
珠玉のライヴをもって、摩天楼オペラの“as if an Orb Tour”が始まった。
先だって発表されたばかりのメジャー5thシングル「Orb」が、彼らにとっての新たな一歩であったことは、この「FOOL'S MATE channel」での音声インタヴューを通じても、皆さんは既にご存知のことかと思う。
各方面から絶賛されたアルバム『喝采と激情のグロリア』で摩天楼オペラが確立させた、あの壮大なスケール感を伴った劇的な音楽世界。それとは敢えて距離を置き、逆にミニマルなスタンスで身近な題材を突き詰め、丁寧かつリリカルに表現してみせた今回のシングルの表題曲「Orb」が、聴く者の胸にリアルに切々と響くことに対しては、きっと彼らの新しい一面を感じながら、純粋に感動をした方も多いはず。
そんな「Orb」を出した直後の、12月7日。彼らは、新木場スタジオコーストのステージから年内18日まで続く“as if an Orb Tour”をスタートさせるに至ったわけだが、同時にこの場はドラマー・悠にとって、復活劇を果たす桧舞台となったことも忘れてはならない。
昨夏から、一時的にヘルニアの療養やボディメンテナンスに専念していた悠が、いよいよ完全に前線へと復帰することになったのだ。そのライヴで、しょっぱなから彼が轟かせたのは「ANOMIE」での2バスを交えた、極めてテクニカルでパワフルなプレイ。そこに頼もしさと並々ならぬ気合が漲っていたことは、もはや論じるまでもなかろう。またここに来て一段と増えた男性オーディエンスも、悠の発するあの逞しい音には随分と荒ぶり昂ぶっていた様子が見受けられた。
そして、全ての土台となる悠の放つ律動が今まで以上に強固なものになってくると、必然的にバンドサウンド自体もより盤石となってくるのは、まさに自然の理り。曲によって、もしくはその場面によって、機敏に攻にも守にも廻る燿のベースプレイ。センスフルな音遣いと機動力を両立させたパフォーマンスが際立っていた彩雨。ロックギタリストとしてのプライドと、色気と華のあるギターワークで観衆を魅了していたAnzi。ヴォーカリストとしてだけではなく、ストーリーテラー、メッセンジャーとしての役割も果たしながらフロントマンとしての存在感を発揮する苑。つくづく、摩天楼オペラというのは傑出したタレントの揃ったバンドだ。
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