福島県福島市中心部からバス・車で40分ほどの距離にある土湯温泉。伝説によればスサノヲノミコトの息子のオオムナチノミコト(のちの大国主神)が荒川のほとりで地面を鉾で突くと温泉が湧いたとされ、鎌倉時代の『吾妻鏡』にも名前の記載があるという歴史を誇ります。
また、弱アルカリ性の単純温泉のほか、単純硫黄泉、重曹泉など独自源泉を持つ宿が多数あるのも特徴。都会の喧騒を忘れるには最適の場所といえるでしょう。そんな土湯温泉に筆者が行ってきたので、ここではその魅力の一端をお伝えします。
阿武隈水系の荒川に沿って、宿泊施設が立ち並ぶ土湯温泉。2011年の東日本大震災の影響を受けて、閉館を余儀なくされた宿も少なくないそうです。そのため共同浴場の中の湯・こけし湯を整備。そのほか足湯が4箇所あり、日帰り客の誘致に努めているとのこと。
筆者が宿泊したのは、温泉街でも上流に位置する『山水荘』。
『山水荘』には展望大浴場、1Fの大浴場、貸切風呂など、さまざまな浴場があるのが魅力。高血圧症、動脈硬化症、リウマチ、神経痛、皮膚病、婦人病、冷え性などに効果があるとのことなので、女性にもオススメの温泉です。
なかでも、3Fの露天風呂“太子の湯”は、目の前に荒川の2段の滝が臨める絶好のロケーション。四季折々の自然を眺めながら入るかけ流しのお湯はしばらく浮世のことを忘れさせてくれるはず。
ちなみに、名前の由来は聖徳太子の使者の秦河勝が湯治を行ったという伝説から来ています。
土湯温泉は、宮城県の鳴子温泉と遠刈田温泉とともに三大こけしの産地とされています。『山水荘』にも2メートルほどある巨大なこけしが迎えてくれます。
土湯のこけしは、前髪とかつらの間にカセという赤の模様があるのが特徴。それぞれの表情の違いを眺めて楽しめるのではないでしょうか。
東京から福島駅まで東北新幹線『やまびこ』で1時間30分ほど。2時間ちょっとで行けるために、日帰りでも可能。都心から比較的近い箱根などの温泉地と比較すると混雑もしていないので、都会の喧騒を忘れたいという時に足を伸ばしてみるのにぴったりなのではないでしょうか。
福島県福島市 土湯温泉観光協会公式ホームページ
http://www.tcy.jp/welcome.stm [リンク]
土湯温泉 ホテル山水荘
http://www.sansuiso.jp/ [リンク]
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