最近は食べに訪れる店は必ず事前に、本やネットで調べるのが当たり前になりつつあります。せっかくの食事を残念な気持ちで終わりたくないし、スマホでちょいちょい調べれば色々な情報が手に入ります。
しかし!
この21世紀でも、まだまだネットの検索では簡単に引っかからないような、激レア店も僅かに存在しています。
筆者も久しぶりに予備知識なしの店に飛び込みましたが、まだまだアナログな店も健在であると悟った次第で御座います。
店の雰囲気を察するセンス!
近くのラーメン屋さんに訪れる予定だったのですが、行列が微妙な長さだったのでスルーした次第です。
するとどうでしょう?
ちょっと渋い、いや相当に激シブな店が目の前にあるではありませんか!
しかも!
このクラシック感溢れる自転車が、未だに現役で稼働している感じです。コレは名店に間違いない!!
古い道具を愛着を持って長く使い続ける人が作る料理ならば、その味もきっと愛が溢れているに違いないと推測出来ます。
しかもメニューが筆で書かれていて、ちょいちょい達筆であるぞと。
予定外ではありますが、この店に飛び込むしかありません!
アナログ全開な『藪』
あまりに達筆過ぎて”暖簾”の字もいまいち読めなかったのですが、どうやらこの店は『藪』と言う店らしいです。
ちなみに『藪』と言えば、秋葉原にも有名な『かんだやぶそば』がありますが、蕎麦屋の屋号としては有名らしいです。
例えば『砂場』とか『更科』と並んで、3大蕎麦屋号として『藪』が挙げられています。
さらにWikipedia先生によると『かんだやぶそば』『並木藪蕎麦』『池之端藪蕎麦』を”藪蕎麦御三家”として崇めているらしいです。
しかし!
そのようなセレブ蕎麦に興味の無い筆者、今はこの『藪』のメニューをガン見する勢いで御座います。
ぱっと見た感じは普通のメニューなのですが……。
裏面は”大盛り推し”なメニューになっていました。これは筆者的には盛らざるを得ない案件ですが、どんだけ大盛り推しなんだよって突っ込みは必須です。
とは言え、すでに連食3件目なので、冷静な判断としてちょっとライトな
『かつ丼ミニセット』(840円)
を”もり蕎麦”で頂く事にしました。いや、これが2件目くらいならガツンと大盛りを攻めたのですが残念です。
『かつ丼ミニセット With もり蕎麦』を食す!
レトロな店内で目を閉じ、筆者の料理が運ばれてくるのを待ちます。
超ベテラン勢で固められた店内は、働く人も超ベテランなら食べに来る人も、かなりのベテランで御座います。
この、ほぼほぼ無言な空気感は、ちょっと重い雰囲気になりますが、ぴりぴりした感じではないので、リラックスしていれば大丈夫です。
備え付けの”七味”もコダワリを感じますね。
ほほう。
ミニセットだからかもですが、筆者の大好物であるカツ丼は小ぶりな丼で来ましたか。普段ならガッカリするかもですが、3食目となる今は丁度良いボリュームに思えて来ます。
蕎麦は茹で立てをマッハで喰らうべし!
まずは、冷静に”もり蕎麦”から頂く事にしましょう。蕎麦は茹で立てが一番美味しいですからね。写真もそこそこに蕎麦を食べ始めます。
しかし!
正直、蕎麦は普通でしたw
いや、普通に美味しい蕎麦なんですけど、ズバ抜けて美味しいと言うよりも、じんわり来る感じでして
「普通の蕎麦が普通に旨い!」
みたいな、当たり前過ぎる感想しか思い浮かびません……。
むしろ、この普通の美味しさこそ下町の蕎麦なんじゃないかなと思うので、この『藪』の蕎麦はコレで良いと思います。
更に”蕎麦湯”も当たり前のように出て来ます。後半のカツ丼に合わせて蕎麦湯を頂くのも、蕎麦屋ならではの愉しみでしょうか?
蕎麦屋のカツ丼は美味しい!
筆者の持論に「蕎麦屋のカツ丼こそ至高!」と言うのがあります。やはり蕎麦屋のカエシを使ったカツ丼の味は他の店では出せません。
ちょっと小ぶりなカツ丼ですが、このビジュアルはキテますね。
まさに日本が誇る至高の”丼物”ではないでしょうか?
無論、歴史的な面で見れば”天丼”に軍配が上がりますが、やはり庶民の味方はカツ丼かと存じます。
味の方ですが、玉子の加減、玉葱の煮込み加減も文句無しで、非常に完成度が高いカツ丼かと思われます。
若干、ちょっとカエシというがタレが濃いかな、とも思えるのですが、これはこれで『藪』の味という事で納得です。
『藪』 総評
この『かつ丼ミニセット』を食べただけで、評価出来る店でない事は承知ですが、あえて言おう!
「正直、美味しかった」
ネットでは探しきれない宝のような店が、まだまだ日本には多く残っていると思うと、書いても書いても書き足りないと思う筆者で御座います。
それでは、是非みなさんも町に隠れている名店を探してみて下さい。
『藪』
住所:東京都千代田区神田佐久間町4-17
営業時間 謎
定休日:不明
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(執筆者: YELLOW) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか
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