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文芸同人誌の即売会といえば、東京をはじめ大阪・金沢・福岡などで開催されている『文学フリマ』がまず思い起こされますが、そのほかにも独自色を出して出店サークルや参加者を集めているイベントがあります。文芸同人誌やイベントの感想を集めるサイトも運営している『Text-Revolutions』(以下『テキレボ』)もその一つです。

2016年3月21日には、浅草にある東京都立産業貿易センター台東館で第三回となる『テキレボ』が開催。100以上のブースが創作小説を中心とした同人誌を頒布していました。筆者はそのうちの一つで売り子をしていたのですが、ここでは『テキレボ』がほかの同人即売会と違ったアプローチをしているのか、簡単に紹介します。

公式の委託参加やお買い物代行サービスを展開!

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『テキレボ』では100以上のサークルのほか、50以上のサークルが委託で参加。通常は知り合いのサークルに頒布物などを託すことがほとんどですが、『テキレボ』の場合は運営側で委託参加サークルを募って、頒布作品を購入することができます。時期的に都合が悪かったり、遠方で東京に遠征できないサークルにとっては嬉しいサービスといえるのではないでしょうか。

また、当日足を運べない人に向けて、『テキレボ』スタッフが買い物を代行。手数料500円と送料を支払うことで、当日頒布されている同人誌を指定の住所まで送ってくれます。何らかの事情でイベントに参加できないけれど、どうしても欲しい本があるという人が活用しているようです。

朗読会やカフェも!

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会場には舞台が用意され、創作小説の朗読会も行われていました。この日の朗読会では、公式アンソロジー『猫』に収録されている8作品が読まれました。黙読しているのと、実際に声を出して発音するのでは片山ユキヲ先生のマンガ『花もて語れ』でも描かれていますが、なかなか朗読を聴く機会がないという人も多いのでは? まして、自身の作品を読んでくれるというのは同人作家にとっては貴重な機会のはず。

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『テキレボ』では、飲み物を提供するカフェをブース出店するサークルがあるのも特徴。この日は、中東のお茶を出す『アラブカフェ』と、コーヒーとお菓子を提供する『コネコビトカフェ』『cieliste』、紅茶の試飲ができる『かんだ紅茶倶楽部』が出店していました。業者でなく、頒布物に合わせた内容のドリンクを用意している手作り感もあり、どのブースも盛況でした。

サークル企画も充実!

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各サークルによるさまざまな企画が行われているのも『テキレボ』の魅力の一つといえるでしょう。
桂瀬衣緒さん(SiestaWeb)主催の『300字SSポストカードラリー』では、「手紙」をテーマにした300字のショーショートを頒布、参加者は各サークルで集めて回ることができるというもの。

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伊織さん(兎角毒苺團)主催の『特殊装丁カーニバル』。その名の通り普通の本ではあり得ないような装丁を集めたブース。使用している紙にこだわりがあるものだけでなく、アクアリウムが置いてあったり、豆本が観覧車の中に入っていたり、ディスプレイも力作でした。

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マルチカードを建物のように組んだ『le cadavre exquis.』と、ハロゲン紙を用いて扇子が入ってそうな箱に束にしている『寸志』。いずれも河村塔王さんの作品。

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100以上のサークル数という規模ながら、さまざまな実験的な試みにも積極的な『テキレボ』。運営側とサークルの距離が近いというのも、数々の企画が行いやすい空気が作られている理由として挙げられ、結果として他の同人イベントと差別化がなされているように感じます。
次回の開催は2016年10月8日とのこと。文芸同人に関心があるという人は、サイトを含めて継続的にチェックしておきたいイベントといえるのではないでしょうか。

Text-Revolutions
http://text-revolutions.com/event/ [リンク]

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