『HTC J butterfly』や『HTC One』といったスマートフォンで知られるHTCですが、現在VRにも注力、VRヘッドセット『HTC Vive』を開発しています。HTC NIPPONはこの『HTC Vive』のプレス向け体験会を開催、ガジェット通信もHTC NIPPONオフィスで体験してきました。
『HTC Vive』は、本体の窪んだ部分にセンサを搭載し、部屋にスタンドで立てて使う“ベースステーション”が照射するLED光を感知することで、空間中の位置検出ができるVRヘッドセット。これにより、VR空間を歩き回るなど自由度が高いVR体験が可能になります。“ベースステーション”は2台付属。対角で最大5メートルの範囲をVR空間として利用できます。
左右の手に持つことにより、VR空間で“両手”が使えるようになる2台のコントローラーも付属します。コントローラーにもセンサを搭載し、頭の位置だけでなく手の位置も空間中で正確に検出することが可能。フリックやクリックができるタッチパッドとトリガー、メニューボタンを使って様々な操作ができます。
Valve社が開発するVR技術『SteamVR』を採用。パソコンと接続して利用し、対応アプリケーションは『Steam』を経由して配信されます。
この日体験できたのは、両手を使ってオフィスの中で「コーヒーを入れて飲む」「資料にスタンプを押す」などのミッションをクリアしていくゲーム『Job Simulator』、海底で沈没船のデッキに立って、魚の群れやクジラ(!)と遭遇するVRコンテンツ『The Blu: Encounter』、アリゾナの荒野でゾンビを撃ちまくる3Dシューター『Arizona Sunshine』など。
Job Simulator – Office Worker Teaser – Owlchemy Labs(YouTube)
https://youtu.be/Uhh4dA-V2os
HTC Vive VR Demo – theBlu’ by WEVR Labs – Gamecom 2015(YouTube)
https://youtu.be/MFKbL-GU-_U
Arizona Sunshine Teaser(YouTube)
https://youtu.be/uEnUIGiPeOU
『ジョブ・シミュレーター』は、トリガーを使って手で握る動作ができ、誰にでも分かる直感的な操作ができるのが印象に残りました。ユーモアのある演出が遊び心をくすぐります。『The Blu: Encounter』は、とにかくクジラの迫力が圧巻! 80フィート(約24メートル)という巨大なシロナガスクジラに、すぐ目の前まで歩いて近づける体験はかなり刺激的です。『Arizona Sunshine』は二丁拳銃が使えるのが特徴。一方をリロードしながらもう一方でヘッドショットを決めるなど、映画の主人公気分で痛快なゲーム体験ができます。ほかにも3D空間へのお絵描き、パターゴルフなどを楽しんで体験は終了しました。
周りの目を気にせず熱中してしまった筆者。“両手を使う”“空間を歩き回る”という体験が、VRの臨場感を格段に高めているようです。
体験会には、台湾からVR New TechnologyのAVP、Raymond Pao氏と、HTC NIPPON代表取締役社長の玉野浩氏が同席。玉野氏によると、2月22日からバルセロナで開催される『Mobile World Congress』で、発売日と価格、パソコンの要求スペックなど詳しい情報が発表されるとのこと。どうやら発売日まではそう遠くなさそうです。発表に注目しましょう。
VIVE PRE(YouTube)
https://youtu.be/a5Wq3SrRcS8
HTC VIVE
https://www.htcvive.com/us/