Wミノルさん のコメント
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今週のお題…………「3・25巌流島! 私はこう見た!」 文◎谷川貞治(巌流島プロデューサー)……………金曜日担当
皆さん、3・25巌流島に対する大反響、ありがとうございました。プロモーターサイドからすれば、反省の多い大会でしたが、試合内容は大変良かったですし、巌流島が既存の格闘技イベントとは全く違う方向に向かっていることは十分見せつけられたと思います。
そこで今回はあえてイベントサイドの反省点をまず、熱いうちに振り返ってみたいと思います。個人的にはマッチメイクは成功したと思っています。破壊的なKOも見せられたし、クラットvsジダ、田村vsクラブマガのような内容の濃い、感動的な試合も見せられました。アフリカvs モンゴルの遺恨の残った試合も「公開検証」としては、アリだと思っています。また、結果的にカポエラ、カマキリ拳法、シラット、セネガル相撲、大相撲、クラブマガといった他のキックボクシングやMMAではない選手が勝ったことも幻想を掻き立てる意味で成功したといえるでしょう。
しかし、それらの選手をもっとよく見せるための演出、運営は課題がいっぱい残りました。
今回の演出は小栗旬さんのお兄さんの演出家・小栗了さんに手がけていただいたのですが、入場ゲートを鳥居にしたり、ラウンドガールを巫女、審判に袴を履かせたり、闘技場に太鼓橋をかけたりして、和のテイストを見事に作り出していました。テレビの画面や試合写真を見ると、本当に照明がきれい。格闘技専門外の演出の良さが十分出ていたと思います。
にもかかわらず、運営サイドのモタモタが見られたのはなぜか? それはそんな演出家と競技(試合)をつなぐ進行・演出家がいなかったことです。せっかくいい演出をしているのに、競技的な演出ができていない。入場のタイミングも早すぎるし、選手が闘技場に入ったあとの立ち位置もバラバラ。レフェリー、ジャッジ、巫女の立ち振る舞い、兜を渡すタイミング、あるいはMCが選手の名前を間違えるなど、こういうところを現場で指示する人間がいなかったことが一番の反省点です。つまり、イベントの演出家はいたけど、競技の演出家がいなかった。それで、アフリカvsモンゴルの試合など、余計に混乱したと思います。
ああいう試合になった時、レフェリーの平直行さんだけでは止められるものではありません。まず、星風を最低2人の審判で押さえつけ、対戦相手のボンギンコシも暴れないよう、審判一人が前に立たなければなりません。それと同時に競技場の下にいるセコンドが飛び出さないよう、それぞれのコーナーにも最低一人ずつつく必要があります。しかし、この時審判はほとんど動けていませんでした。また、試合が中断となったら、興奮を覚ますためにも、極真の大会のように、選手をまず座らせるべきでしょう。そして、何が起こったか、時間がかかってもいいから審判団で協議し、それをマイクでお客さんに説明する。そういう危機管理ができていませんでした。
さらに言えば、帯がずれていたら、キチンと副審も上がって、ベルトの穴に通させたり、リング下でボディチェックをしていれば、ブドゥ2がファールカップをつけてなかったことも気がついたはずです。前回の海鵬もそうでしたが、相撲取りにファールカップをつける感覚はないので、こういう時に思わぬことが起こるのです。また、渡辺一久の試合で初めて知りましたが、会場には担架もありませんでした。これは主催者として申し訳ない限りです。こういう、格闘技としての競技的な演出ができていれば、いい試合がもっといい試合に見えたし、星風のような試合もあそこまで荒れなかったでしょう。
主催者にも、審判団にしても、もっと反則負けにする腹の据わり方も必要でした。途中、私も何度か席を離れて、対応に追われましたが、本来プロデューサーが試合に関与するのはいいことではありません。K-1時代によくファンに叩かれましたが、私が試合に関与すると、どちらかの選手に肩入れしてたり、試合を作っているように見えて、スポーツには見えないからです。私がすべきことは、そういう問題が起こらないための環境作りまででしょう。
もう一つ、大きな反省点は闘技場下の照明の位置です。前回から始めた雲海に加え、今回から照明を加えて、より幻想的になったのはいいのですが、あれは競技として危なすぎました。具体的にはボンギンコシが足を切り、田村がゴーシュに投げられたあと、頭を強く打って、あわや試合続行不可能となるところでした。喧嘩術の林悦道先生のいう「環境の武器化」という意味では、それも戦術となるところですが、主催者が用意した試合設定で選手が怪我をして試合が終わってしまえば、選手だけではなく、お客さんも怒るでしょう。そこは本当に田村選手に助けられました。さすが、トップを張り続けた選手だけのことはあります。
こうしたことが今回の一番の反省点で、私は試合後すぐに関係者を呼んで、緊急反省会を行いました。PRIDEやDREAMではいつもリング下でジャージ姿の加藤浩之専務が睨みを利かしていたし、K-1では石井館長が常に細心注意を払っていました。そういうポジションの人が巌流島にはいない。どこかにいい人材がいないか? 特に通常の慣れたキックルールやMMAの試合に比べ、何が起こるか分からない異種格闘技戦は、その咄嗟の対応やレフェリングは数倍難しい。そこは早急に考える必要があります。次回の大会は、生まれ変わったほど徹底させたいと思っています。
ざっと今回は主催者としての反省点を書きましたが、他にも1,000件以上のツィート数を見て、なるほどと思うファンの意見はたくさんありました。当日、私はツイッターを見るだけで、3時間以上、かかったものです。これらの意見は必ず、次回大会に生かします。
また、今回の大会で検証すべき問題もたくさん出てきました。
1、巌流島はやっぱりMMAなのか? MMAとどう差別化していくのか?
2、星風は巌流島にとって是が非か?
3、アフリカ勢に何が足りなかったのか?
4、転落、同体、オープンフィンガーグローブ………巌流島のルールで見直すべきところは?
5、クラブマガやシラット……未知の格闘技をどうやって生かしていくか?
6、武道性とエンターテイメントの融合をどう表現するか?
ざっとあげても、本当にテーマはたくさんあります。見るほどに語りたくなるのが巌流島! そしてファンの手で作るのも巌流島。次回大会は7月中旬から8月頭を予定しています。 皆さんのご意見をお待ちしております。
[お知らせ] 『巌流島』のオフィシャルサイトをリニューアル致しました。アドレスが変わりましたので、ご確認ください。→ ganryujima.jp
そして逆に顔面横肘・サカボ・踏みつけは解禁するんだ。寝技15秒以内のポジショニングはこれ迄通り有効。
つまり「一方以上がスタンド状態ならあらゆる攻撃が有効」という訳だ。
これならルールの盲点として、追い討ちとしての極め蹴り、サカボ、踏みつけ、カポエイラの蹴り、セントーン、ニーオンザベリーのパウンド、ニーオンザバック、
巴投げ・タックル等の捨身技、立ちアキレス・アンクルホールド・逆エビ・白目式腕固め・下からのヒールホールド等の立ち関節も有効。
マウントパンチは複数相手だと他の奴に頭蹴られて終わりという欠点がどうしても無視出来ない。
理想は佐山理論同様すぐに立てるニーオンザベリー(バック)。ここ迄来たなら実戦性に針を振り切ろう。
審判は「一方以上が足裏以外を床に着けていない状態かどうか」だけをチェックすればいいんだ。
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