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「志の高さ」と「負けても絵になる」男の色気。アンディ・フグこそ理想のプロファイター!
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「志の高さ」と「負けても絵になる」男の色気。アンディ・フグこそ理想のプロファイター!

2016-01-11 12:00
    今週のお題…………「私が理想とするプロファイター」

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    文◎谷川貞治(『巌流島』事務局・広報担当)………………月曜日担当



    今週の『巌流島チャンネル』ブロマガのお題は、「私が理想とするプロファイター」です。私はプロモーターなので、どうしてもプロモーター目線で選手を見てしまうのですが、性格が素直でいい選手よりも、いわゆる問題児の方がファンに支持されやすいことが多々あります。

    例えば、ジェロムとか、ミルコとか、アリスター、ハントとか、調子に乗っていた頃のボブ・サップとか………。芸能界と一緒で、こういうファイターは、扱いがとても厄介ですけど、興行には必要。彼らをメインにすると、試合直前まで気が抜けません。しかし、彼らの場合はまだ職業としてファイターを選択している人たちなので、最終的にはなんとかなるし、慣れてくれば扱う上でのコツが分かってきます。しかし、ヒクソン・グレイシーみたいな必ずしも職業としてのファイターを選択しているわけではない選手をリングに上げるのは、別の意味で厄介なことがたくさんあります。お金かといえばお金ではないし、お金じゃないかといえばお金だし。

    その点、ピーター・アーツとか、魔裟斗君みたいなタイプは、プロとしてお金のことは主張しますが、対戦相手がどうのとも言わないし、何も言わなくてもキチンと準備はしてくるし、ケガで試合をキャンセルしてくることは全くありません。トーナメントの組み合わせとか、対戦相手を選ぶこともないので、プロモーターとしては理想のファイターと言えるでしょう。

    でも、私が理想とするプロのファイターは、「負けをドラマにする力のある」ファイターです。ファイターである以上、「勝つ」「チャンピオになる」、しかもKOなど「勝ち方にこだわる」ことは、絶対条件です。その意識がないファイターは、全くプロとして魅力が出ません。意外にも、こういう意識のないプロのファイターも結構いるのです。「盛り上げれば勝ち負けはどうでもいいや」とか、「判定でも勝てばいいや」とか。結果的にそうなったとしても、最初から勝ち負けや、勝ち方にこだわっていない選手はファンへの伝わり方は全然違います。

    先のピーターや魔裟斗君など、スターになる選手は、その部分での意識が高く、志の高い選手です。魔裟斗君などはMAXのチャンピオンを目指すだでなく、「ヘビー級に負けたくない」「総合には負けたくない」「俺が格闘技を背負う」という意識が物凄い高い選手でした。だから、あそこまで行ったと思います。私は才能のある若いファイターには、「志は高くもちなよ」とよく言っています。プロモーターとして、こういう練習をやれとか、こういう試合をしろではなく、期待するところは志の高さなのです。

    しかし、魔裟斗君とか、ピーターは勝たなければならないファイターでした。しかし、そんな高い志を持ちながら、負けても絵になるファイターがいます。例えばアンディ・フグ。こういう男こそ、私が最も理想とするプロファイターなのです。よく「記録より記憶」と言いますが、長嶋茂雄や辰吉丈一郎など、そういうタイプの選手ですよね。

    2000年のミレニアム・イヤーに、アンディはひとつの時代の終焉を告げるかのように、この世を去りました。その後、K-1では脱税事件があったり、猪木軍との対抗戦など、総合への挑戦、大晦日格闘技の開催など、いろんなことがありました。私はそのたびに、「アンディがいればなぁ」と、何度思ったことか。もしかしたら、最初の大晦日はアンディvs藤田だったかもしれないし、曙vsアンディだったかもしれない。アンディは、そういう役割を見事に担うことができたと思っています。しかし、アンディは「死」という最大の負け方を見せて、人々の記憶に残りました。

    では、その決定的な魅力の違いは何か?  それは「格闘技界を俺が背負う」という志の高さと、「負けても絵になる」男の色気。プロモーターにとっては、そういうファイターこそ理想なのです。



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