大阪ミナミに大阪人の憩いの場「法善寺」というお寺があります。京都の清水寺、奈良の東大寺、大阪でも四天王寺などと比べて小規模ですから多くの人は「どこや、そこ」と思うでしょうが、駆け落ちした元人気芸者と優柔不断な若旦那の内縁夫婦の情愛を見事に描いた織田作之助の小説「夫婦善哉」の舞台が法善寺だと聞いて「ああ、聞いたことがある」と思い出す人もいるのではないでしょうか。