HKT48初のオフィシャルヒストリーBOOK『HKT48成長記 腐ったら、負け』(角川春樹事務所)の発売記念握手会が行われ、イベント前の刊行記念発表会にHKT48の穴井千尋、兒玉遥、多田愛佳が出席した。
2015年8月18日(火)紀伊國屋書店新宿本店
<左より>多田愛佳、兒玉遥、穴井千尋
◆本の紹介をお願いします。
穴井「メンバー自身が当時どう思っていたかとか、本当の気持ちをみんな話しているので、それを読みながら“あのときこう思っていたんだな”と分かるし、全部読むとHKT48の成長も分かるので、これを読んでいただければもっとHKT48に興味を持ってもらえると思うので、ぜひたくさんの方に読んでいただきたいです」
兒玉「HKT48はよく“楽しそうだ”とか“仲が良いね”って言われて、実際に仲は良いんですけど、この本はそういう幸せなことよりは、メンバーの困難や辛いことのほうが多く書かれているので、読んでいるときに“かわいそうだな”って心が苦しくなったりもするんですが、そういう困難を乗り越えて今のHKT48があるので、ぜひこれからHKT48を知りたいなという人も、昔から知っている方にも読んでいただきたい本です」
多田「もちろん、中身が良いのは当たり前なんですけど、表紙買いをしたくなるような写真で“何でこんなに泣いているんだ”って思う表紙ですし、タイトルもアイドルにはなかなかないような言葉で、アイドルはネガティブなことは話したりしないんですけど、この本はHKT48の正体が分かるような1冊です。すでに分厚いんですけど、これでも足りなくらいもっと分厚くしたいくらいなんですけど、皆さんに分かりやすく書いてあるので、ぜひ見てほしいなって思います」
◆1期生のお2人、結成当時はどんな感じだったんですか?
穴井「読んだらデビュー前とかデビュー直後は、考え方が子どもだったなって、今思うと笑い話になるんですけど、あの頃は“私がセンター”とかポジション争いがあったので、それがあってこその今があるので、そういう経験ができてよかったなと思います」
◆そんな中でセンターを取ったのは兒玉さんでしたよね。
兒玉「取ったというか、1期生の中で一番ダンスができないと言っていいくらいで、公演メンバーの16人に選ばれたらクリアだったので、センターと言われたときは我ながら“ないだろう”って思いました(笑)」
◆CDデビューのときはセンターを奪われましたが。
兒玉「あのときはショックだと思いましたけど、今考えればあのときの経験があって今の私がいるので、自分の力になった経験だったなと思います」
◆指原さんが加入したことも大きな出来事でしたよね。
兒玉「総選挙4位の人がくるんだって、芸能人が来たって感じでした(笑)」
穴井「大先輩だったし、話したこともなかったので、どうなるんだろうという思いがあったんですけど、今となってはさっしーに色んなことを教えてもらっているので、お手本となる先輩が来てくれて幸せだなって思います」
◆その後に入ったのが多田さんでしたが、外から見たHKT48はいかがでしたか?
多田「私は後輩が嫌いで(笑)、後輩と仲良くするのが苦手で、子どもが苦手だったので、当時AKBにいたときはHKTは若くて全員子どもってイメージがあったので、絶対に仲良くできないって思ったんですけど、福岡に住むことを大前提に移籍しようと言われたので、まずはお家を借りてメンバーと会うことも多くなったんですけど、名前も誰一人知らなくて、ただ劇場に出べそで回るステージがあるというのだけ知っていて、恵まれている環境に行くなと思っていました。まずはメンバーの名前を覚えて仲良くなれるかなと思ったんですけど、まんまと仲良くなっちゃって(笑)、今は毎日メンバーと会うのが楽しみで、本当にHKTに移籍してよかったなと心から思っています」
◆入ったころは腐っていたんですか?
多田「はい、腐りかけていました。ブルーチーズみたいな感じで。HKTのメンバーによって心が洗われてキレイに磨かれたので、HKTはお寺みたいな感じですね」
兒玉「お寺なんかじゃないですよ。幼稚園みたいな感じ(笑)」
多田「無邪気さがあって、まだ黒いものを知らないところがいいなと思って、だからHKTはどんどん色んな方面から好かれていくんじゃないかなって思います」
◆黒いものって支配人(指原莉乃)ですか?
多田「そんことないんですけど、ノーコメントで(笑)」
◆指原支配人から今日のことで何か言われましたか?
多田「何も言われていないですけど、自分たちで勝手にこの本の売り上げが気になります。又吉(直樹)さんの『火花』がすごいので、私たちのこの本がどれくらい売れているのか気になります」
◆どれくらい売れたいですか?
多田「何かしらの1位になりたいです」
兒玉「私は控えめに40代~50代の中で1位になったらいいなと思います。涙腺がゆるい方に、たくさん泣いてもらってリフレッシュしていただくのもいいかなと思って(笑)」
◆この本を読んで、メンバーの意外なエピソードはありますか?
穴井「私がチームHキャプテンと言われたときのところで、松岡菜摘ちゃんが一番に『キャプテンがちーちゃんでよかった』って言ってくれたんですけど、そのまえになっちゃん(松岡)が“センターがはるっぴ(兒玉)”ってなったときに“センターはムリだ”と思ったらしくて、そのときに“私はキャプテンを狙う”って思っていたらしくて、それを全然知らなくて、ほかにキャプテンを狙っていた人がいたんだって思ったので、ビックリしました」
兒玉「『控えめI love you!』あたりのストーリーで、(田島)芽瑠ちゃんが『私もはるっぴさんみたいに、ちゃんと認められてまたセンターに戻りたい』って書いてくれていて、芽瑠ちゃんがまさか私のことをそういう風に思ってくれているとは思っていなかったので、ビックリしたし、この本をキッカケに芽瑠との距離が近くなった気がります」
多田「特にないんですけど、若田部遥ちゃんが常にいい子だなって思いました。メンバーのことを常に見てくれていて、マネージャーさんなんじゃないかなって思うくらいメンバーに優しくて、ポジティブに考えてくれているので、お母さんだなって思いました(笑)」
◆多田さん、AKBとHKTって違いますか?
多田「違いますね。今のAKBは知らないですけど、私がいた3年前のAKBは、中堅メンバーは腐りかけていたので、そういうメンバーを奮い立たせられるのがHKTだと思うので、素晴らしいグループだなって思います。AKBのメンバーからも“HKTって本当にいいね”って言われて嬉しいので、頑張る源になります」
◆今度NGT48もできますが、アドバイスはありますか?
兒玉「アドバイスなんてまだできないですよ。新潟のメンバーの情報を結構調べちゃったんですけど、年上の方も多いみたいで、HKT48のほうがまだまだ子どもなんじゃないかなって思うくらいですが、妹分のグループができるのは楽しみですね」
穴井「妹分ができることに実感はないんですが、全体のライブのときにお会いしたり、一緒にステージに立つこともあると思うので、そういうときにHKTは負けないように、フレッシュにまだまだ頑張って輝いて、妹分には負けないよという思いでやりたいなと思います」
◆そういう意味ではライバルですね。
多田「きたりえ(北原里英)が移籍して、兼任でゆきりん(柏木由紀)がいるので、HKTと若干似てるじゃないですか。きたりえとさっしーは5期で同期ですし、ゆきりんは私は3期生で同期なので、似ている部分があるので、HKTもそろそろ武器を持たないと負けちゃうなと焦っています」
◆その武器は何だと思いますか?
多田「探しています。今のところはライブが一番楽しいとファンの方にも言ってもらえているので、ライブが武器かなと思っています」
◆今後どういうグループにしたいですか?
兒玉「HKTを見ていると、昔のAKBを思い出すと言っていただけるのがすごく嬉しくて、まだまだ先輩のAKB48には追いつけないと思うんですけど、メンバーみんなで力を合わせて、少しでもAKB48さんに近づけるように頑張りたいなって思います」
◆そろそろ支配人(指原)の交代はないんですか?
兒玉「ないと思います。ないでほしいですね!来年を1位になってもらうことを、メンバーみんなで応援しているので」
多田「うちの大統領ですから」
◆大統領ということは、権力を振りかざしている感じですか?(笑)
兒玉「イヤイヤ、うちの指原さんは地べたでメイクしますから(笑)。楽屋でも隅っこのほうに行くので、そういうところが好きなんだと思います」
◆画面面とは全然違いますね。
兒玉「(笑)。画面面がどう見えるかは分からないですけど(笑)」
◆今年の目標もお願いします。
兒玉「また紅白に出場したいという気持ちもあるんですが、難しいと思うんですけど、そこを目指して…」
多田「もう一盛り上がりHKTとしてできたら…」
兒玉「一番は、この『腐ったら、負け』をよりたくさんの人に読んでいただけますように(笑)」
『HKT48成長記 腐ったら、負け』
著者:篠本634
本体価格:1,300円+税 四六判 246ページ
発売日:8月8日(土)
発売元(角川春樹事務所):http://www.kadokawaharuki.co.jp/
■『腐ったら、負け』特設サイト:http://www.kadokawaharuki.co.jp/hkt48/
■HKT48 OFFICIAL WEB SITE:http://www.hkt48.jp/
(取材・記事・写真:風間直人)